「5年相対生存率」ねぇ・・・
2017年12月27日(水)晴れ。
今日は、血液内科と放射線腫瘍科の予約が入っています。
総合受付で受付標を受け取り、まずは採血・採尿室へ。
採血終了後、血液内科へ向かいます。
何だか、今日は患者さんが少ないですね。
「気のせいかな?」とも思っていたんですが、珍しく(恐らく初めて?)1時間未満で名前を呼ばれて診察室へ。
年の瀬だからでしょうか・・・こんな事もあるのかと、ちょっと驚きました。
診察室では、まずは血液検査の結果について、主担当医から説明を受けます。
結果は非常に良好で、11月4日に撮影したPET-CTの結果および、その後の放射線腫瘍科での治療経過を踏まえ「治療は終了とします」との事。
何だか少し釈然としない部分もあるんですが、とりあえず「良かった」と言って良いんでしょうね、きっと。
他に何か気になる事は無いかと聞かれましたので、放射線を当てた部分の皮膚が痒い事を伝えます。
この症状に対しては、とりあえずはヒルドイドのローションを処方してもらい、様子を見る事に。
また、丁度1年前に骨折した部分(左あばら)が最近痛む事を伝えました。
痛みは割と強く出る事もあり、ちょっと気になります。
念の為にPET-CTの画像を再度確認して貰いましたが、その部分に特に異常は見られませんので、次回のCT撮影時に入念に診てもらう事になりました。
尚、次回のCT撮影は2月2日に決定。
今度はPET-CTを撮影するのではないかと思っていたんですが、主担当医によれば「PET-CTは明確な症状等が無い限り、あまり多用すべきではありませんし、通常の造影CTでも十分にフォローできます。もちろんPET-CTも何回かに1回は撮影すると思いますが」との事でした。
まぁ、そういうものなんですかね。
主担当医にお礼を述べて診察室を後にし、放射線腫瘍科へ向かいます。
放射線腫瘍科では、まずは口内の状態を確認して貰います。
ここ数日で荒れは改善して問題無いレベルにまで落ち着いて来ました。
また、例によって入念にリンパ節を触診して貰いましたが、こちらも問題無いとの事。
ただ、リンパ節周辺に関しては「3ヶ月~半年後位にむくみや、場合によっては多少の痛みが出るでしょう」と言われます。
そんなに時間差で症状が出るんですね・・・ちょっと意外でした。
尚、放射線を当てた部分の皮膚が痒い事に関しては、恐らく今日ぐらいがピークだろうとの事です。
血液内科の方でヒルドイドを処方して貰った事を伝えると、こちらではステロイド剤(デルモゾール)を処方して頂きました。
これで、当面の治療・診療予定は全て終了です。
治療の区切りと年の区切りがちょうど重なりましたね。
今年の初めに首に違和感を感じてから約1年、本当に色々ありましたね・・・皆様、大変お世話になりました。
言うまでもない事ですが、今後、悪性リンパ腫が再発するのかどうかは分かりません。
再発以外にも、抗がん剤治療や放射線治療を受けた身としては、晩期毒性(二次がんや心血管障害など)の問題もあり、決して油断出来ない状況は続きます。
一説によれば、僕の病気(及び病期)の5年相対生存率は84.6%だそうです。
これは10年以上前の統計かつ、たったの46症例から導き出されたもので、正直に言って信憑性に欠ける数字ですが、少なくとも僕としては、小さな娘を残して5年程度で死ぬ訳には行きません。
ここから先は、医療技術の発展と病気とのチキンレースになります。
願わくば、がんとの付き合いは、これっきりにしてもらえるとありがたいですね、ほんとに。
地味なクリスマス(そして最近の子供の「異様な」体格について)
2017年12月24日(日)晴れ。
今日はストレッチ専門店のお試し3回セットの最終回です。
この日は1回目と2回目に担当して下さっていたトレーナーさんの予定が埋まっているとの事で、最初に無料体験を受けた時のトレーナーさんが担当してくれました。
うーん、何と言うか、今日のトレーナーさんの方が肌に合いますね。
基本的には同じようなメニューなんですが、あくまで同じ「ような」事であって、微妙に差があります。
ストレッチの場合、ちょっとした違いで効果が大きく変わる事も珍しくありませんので、そういう所に相性を分けるポイントがあるのかもしれません。
で、色々考えた結論としては、専門店によるストレッチは今回で終わりにして、年が明けたら徐々に運動を開始しようと思います。
これまでお世話になりました。
さて、今日はクリスマスイブなんですが、実は娘が前日から体調を崩しており、食事を戻したりしています。
鼻水が少し出ていて喉が痛いようなので、風邪か、もしくは胃腸炎かも知れません。
そういう状態ですので、今日の夕食は娘が楽しみにしていたアイスケーキもラムチョップも中止し、みんなでおじやを食べる事に。
まぁ、しっかりと出汁の利いたおじやも美味しいので、これはこれでありなんですが。
また、クリスマスプレゼントなんですが、娘に「サンタさんに何をお願いするの?」と何度聞いても「別に何もいらないよ」としか答えません。
何だか、それはそれで寂しいですね・・・。
何もあげないのもなんですので、悩んだ結果、色々と「知りたがり」な娘であれば興味を示してくれるかと思い、図鑑をプレゼントする事にしました。
小学館から出ている「プレNEO」というシリーズの「ふしぎの図鑑」です。
後日談になるんですが、この図鑑は非常に気に入ったようで、その後、ほぼ毎日読んでいるようなので、良かったです。
このシリーズの図鑑は現在10種類出ていますので、いくつか揃えてみても良いのかも知れませんね。
食後、娘は「明日までに病気を治さないといけないんだ」と言って早目に就寝。
なんでも明日のお昼に、お友達とイタリア料理店でピザパーティーをする約束をしているのだとか。
いつもはあまり早く寝たがらないんですが、今日は楽しみにしていた物が食べられなかった事もあり、明日にかける意気込みが凄いのだと思います。
本当に食いしん坊ですね。
いや、良い事なんですが。
近所の子供たちは本当に食が細いらしく、当然の事ながら体格も華奢な子が多いです。
「栄養失調」ってほどじゃないのかも知れませんが、何だか違和感を感じますね。
僕の子供の頃は、子供って、こんな体格じゃなかったと思うんですが・・・。
ただ、そんな子たちも、うちに遊びに来た時にご飯を出すと、日頃からは「ちょっと考えられない」ほど食べる事が多いのだそうです。
あまり詮索はしたくありませんが、もしかすると、家庭での食事に何か問題があるのかも知れません。
子供は、たくさん遊んで、たくさん食べて、たくさん寝て、大きくなるのが仕事です。
おかげさまで、うちの娘は「しっかり、がっちり」してますので安心ですが(笑)
放射線治療15回目(治療の終わりとお詫びとお礼)
2017年12月19日(火)
今日は放射線治療15回目、つまり最終回です。
技師の方は男性2名と女性1名。
最終回の今日も、いつも通りスムーズに照射は終了しました。
照射終了後、技師の方々に「長い間お疲れ様でした」と声を掛けて頂きました。
が、僕など、照射回数は最少に近いのではないでしょうか。
「こちらこそ大変お世話になりました」と皆さんにお礼を述べて、リニアックの部屋を後にします。
変な話かも知れませんが、何だか、少し名残惜しいですね。
着替えを終えると、看護師さんによる問診がありました。
現在の体調等を聞かれましたので、昨日、担当医に伝えたのと同じ情報を伝えます。
すると看護師さんからは、口内と皮膚のケアについて指導をして頂きました。
また、付加情報として、時折、左鎖骨周辺に鋭い痛みを感じる事を伝えます。
看護師さんの見立てでは「恐らくリンパ節生検の傷跡が放射線に反応しているのだと思います」との事。
その上で「もし痛みが続くような事があれば、すぐに来院して下さい」との事でした。
放射線腫瘍科での治療は、長かったような、短かったような・・・大変だったような、そうでもなかったような・・・。
副作用も出てはいますんで「楽だった」とは言えないんですが、決して嫌な思いはしなかった3週間でした。
話は変わりますが、放射線腫瘍科の待合室には数冊のノートが置いてあります。
このノートは、放射線治療を受けている患者さん達が手紙のように、あるいは日記のように書き記した物です。
放射線腫瘍科では待ち時間がほとんど無かった事もあり、これまで僕は、このノートをほとんど読んだ事がありませんでした。
もしかすると心のどこかで、放射線治療の内実を知りたくなかったのかも知れません。
今日は、治療の最終日という事もあって、治療の終了後、受付の方に断ってから、30分ほど読んでみる事にしました。
50回とか治療されている方もいらっしゃるんですね・・・。
書いていらしゃるのは、乳がんと前立腺がんの方が多い印象です。
前立腺癌に関しては、外科手術と放射線治療の治療成績に差がない事もあって、最近では放射線治療が主流になりつつあるという話も聞きますね。
尚、僕が読んだ範囲では、悪性リンパ腫の患者の方による記述はありませんでした。
書かれている内容としては、非常に前向きなものが多く「辛い」とか「苦しい」といった感じの記述はほぼ見られません。
また、やはりと言うべきか、放射線腫瘍科のスタッフに対する感謝の気持ちが非常に多く記されていますね。
ノートを読んでいるうちに、オフィスに行かなければならない時間になってしまいました・・・受付の方にお礼を言って、病院を後にします。
以前の記事で、放射線腫瘍科の雰囲気を「陰鬱な感じがする」と書いてしまいましたが、実際はどこよりも温かい診療科でした。
ここは治療を開始すると基本的に毎日来る事になるので、良くも悪くも「仲間意識」が強いのだと思います。
それだけに、新参者に対する「異物感」が強く、それを僕が「陰鬱」と勘違いしてしまったのかも知れません。
放射線治療科の方々に対して非常に失礼な記述をしてしまいました事を反省致しますと共に、深くお詫び申し上げます。
そして、大変お世話になりました。
本当に、ありがとうございました。
放射線治療14回目(ついに放射線の副作用が・・・)
2017年12月18日(月)晴れ。
今日は放射線照射の前に、担当医による診察が入っています。
放射線腫瘍科の受付を済ませ、少し待っていると名前を呼ばれて診察室へ。
まずは担当医から、最近の体調の変化について聞かれます。
まず、大きなトピックとして、この週末の間に脱毛しました。
上手く伝わるかどうか分かりませんが、左耳の後ろ辺りから襟足部分にかけて「大きな刃物で削ぎ落とした」ような感じで、直線的に脱毛しています。
以前の記事で、左の頬が直線的に変色している事を書きましたが、襟足の脱毛している範囲は、ちょうど頬の変色範囲と同じですね。
放射線が体を透過している事を実感します。
それにしても、あまりにも不自然な脱毛の仕方なんで、ちょっと笑っちゃいました。
ただ、現在は常にニット帽を深々とかぶっていますので、その部分は隠れてしまってるんですが。
また、これも以前の記事に書いた通り、僕は抗がん剤治療を開始した時以来、現在でも常にヒゲを生やしている状態なんですが、口ヒゲとあごヒゲも、頬の変色部分にかかっている所は抜けてしまいましたね。
この状態も何だかバランスが悪くて落ち着かないんですが、普段はマスクをしていますので、ヒゲの脱毛に関しても周囲から指摘されたりする事はありません。
それから、口の中(左頬の内側)に違和感が出ています。
「違和感」と書いたのは、まだ明確には痛くないからなんですが、これから確実に痛みが出そうな感じがしますね。
さらに、皮膚の痒み(蕁麻疹?)も治まっていません。
毎日、痒みで夜中に起きてしまう為、十分な睡眠が取れていない状態です。
まぁ、睡眠障害は抗がん剤治療を行なっていた当時から続いていますので、痒みだけが原因なのかどうかは分かりませんが。
ただ、最近は何かにつけて「疲れやすくなったなぁ」と感じています。
睡眠障害との因果関係は不明ですが、とにかく、あまり良い状態とは言えませんね。
担当医によれば、これらの症状は全て「放射線照射の副作用の可能性がある」のだそうで、そのピークは「治療が終了して1~2週間後になるだろう」との事です。
とりあえず、皮膚の問題に関しては継続して皮膚科の方で診療してもらう事にして、口の中のトラブルに関しては、うがい薬(アズノール)と、歯茎と頬の間に挟む錠剤(こちらもアズノール)を処方して貰いました。
錠剤に関しては、口の中が青紫色に染まったり、アズノールの味が続いたりして少々不愉快らしいので、明確な痛みが出てから使う事にします。
次回の診察は12月27日。
この日は血液内科の診察が予定されていますので、それに合わせて放射線腫瘍科も受診するように言われました。
診察終了後は、いつも通りに放射線照射を受けます。
本日の技師の方は男性2人と女性1人。
照射自体は何事も無くスムーズに終了し、オフィスへ向かいます。
放射線治療を開始してから約3週間経過し、ついに色々と副作用が出て来ました。
果たして、どの程度まで症状が悪化し、どの位の期間、影響が残るものなんでしょうかね・・・。
コーチの重要性(娘が自転車に乗れるようになった過程で思う事)
2017年12月16日(土)曇り。
今日は、娘の自転車のペダルを取り付けに、清澄白河にある自転車さんへ向かいます。
娘の自転車は「レンラッド」と言うドイツのメーカー(現在は台湾の企業が製造中)の物で、最初は「ストライダー」のようにペダルの無い状態で乗り、後からペダルを取り付ける事が出来る製品です。
日本にも「へんしんバイク」と言う、同じタイプの製品がありますね。
この自転車を買ったお店のすぐ近くには「ブルーボトルコーヒー」があるんですが、さすがにもう並んではいませんね。
自転車を買った当時は警備員まで配置するほどの大行列でしたが。
まぁ、こういう言い方をすると反感を買うかも知れませんが、コーヒー歴40年の人間からすれば、昨今のコーヒーブームって、ちょっと「無理がある」なぁと思います。
さて、自転車屋さんでペダルを取り付けてもらうのには1時間半ほどかかるとの事でしたので、その間、昼飯を食べながら待つ事にします。
門前仲町に、何度か食べた事のあるイタリア料理屋さんがありますので、そこで食べる事にしました。
が、お店に着いてみると「今日は予約で一杯でして・・・」と言われます。
うーん、確かに以前から人気はあったお店なんですが、ここまで流行ってしまうとは。こうなると、もう行きたくなくなっちゃうんですよねぇ・・・好きだったお店が、また一件、無くなってしまいました。
仕方なく、このお店の近くにあるラーメン屋さんへ。
まぁ、ここも美味しいんで、これはこれで良かったんですが。
昼食後、自転車さんでペダルの付いた自転車を受け取ります。
サドルとハンドルの位置も調整して頂き、現時点でのベストな状態が完成しました。
果たして、上手に乗れるんでしょうか?
帰宅した後、早速公園へ。
当たり前ですが、娘は最初、ペダル付きの自転車に割と苦戦していました。
が、そこへ救世主登場。
同じ歳くらい(多分1つ上くらい?)の男の子が自転車に乗ってやって来たんです。
その子は自転車の乗り方が上手で、なかなかのスピードスター。
それを見た僕は、その子がペダルを漕ぐ速さを指して、娘に「ほら、あのお友達みたいにペダルを一生懸命に漕ぐと上手に走れるんだよ」と言うと、娘は真似を試みます。
その結果、5分後には僕の補助無しで走れるように。
静止状態から走り出すのには多少苦戦しましたが、それも、まずはゆるい坂で助走をつけてからであれば走れるように訓練した上で
「最初からペダルを漕ぐんじゃなくて、足で地面を蹴って、少しスピードを出してからペダルを漕ぐと良いよ」と言ってみます。
その様子を、先ほどの男の子が見ていて、娘の近くに来て、無言で見本を示してくれました。
ナイスアシストです。
「ほら、あのお友達もそうしてるでしょ?」と言うと、娘はこれもすぐに真似をし、あっという間に出来るようになりました。
やはり、同じような体格をした子のお手本があるとイメージをしやすいらしく、ほんの30分程度で、すっかり自転車を乗り回せるように。
3歳の誕生日にこの自転車を買った時は、またがるのにも苦労していたのに、成長が早いなぁ・・・。
しかし、この男の子の出現は娘にとってラッキーでした。
自転車ではないのですが、僕も似たような経験をした事があります。
僕は学生時代、よくスキーをやっていたんですが、ある時(確か蔵王だったと思いますが)自分の実力を超える斜面の上に立ってしまった事があり、その時は、正直、滑り降りる自信が持てませんでした。
が、上手い人が軽やかに滑り降りて行くのを見た直後、なぜか自分も滑れるようなイメージが湧いて来て、その状態で滑ってみたところ、自分でも驚くほど上手く滑る事が出来た経験があります。
今日、娘が経験した事も、恐らく、それと同じような事なのではないでしょうか。
この子がいなければ、多分、もう少し手こずっていたでしょうね。
その4日後、恐らく娘と同じ学年の女の子が補助輪のついた自転車を漕いでいるのを見かけました。
僕の小さい頃から考えれば、4歳くらいの子が補助輪付きの自転車に乗っているのは当然の事なんですが、トレーニングのやり方次第でこうも差がつくものなのかと思うと、少々驚きます。
世の中には「名コーチ」と言われる方がいらっしゃいますが、そういう方々は(僕が言うのもなんですが)ご自身の選手時代には大した成績を残されていない事が割と良くありますし、そもそも選手経験すら無い方もいらっしゃいます。
にもかかわらず選手を育てるのが上手いと言うのは謎だったんですが、やはり「自分がパフォーマンスする能力」と「教える能力」というのは全く別物だと言う事なんでしょうね、きっと。
放射線治療13回目(とホンビノス貝について)
2017年12月15日(金)曇り。
今日は久しぶりに天気が悪くて寒いですね。
今日の技師の方は女性2人です。
人手が少ないと、どうしても少し時間がかかってしまいますね。
やっぱり放射線照射には、人手が3人位は必要なのかも知れません。
こう言う風に書くと、すごく遅かったように捉えられるかも知れませんが、実はいつもと15分ほどしか変わりません。
放射線腫瘍科のスムーズさは、それだけ高いレベルにあると言う事ですね。
さて、今日は治療の後、技師の方から「ちょっと皮膚の色が変わって来ましたね・・・痛みなどありませんか?」と言われました。
以前の記事で、左の鎖骨辺りから左頬にかけて違和感がある事を書きましたが、丁度その部分の皮膚が浅黒く変色しています。
後ろ側も同じ範囲が変色しているようですね。
顔に関しては、デーモン小暮閣下みたいな感じで、頬の所が直線的に変色しています。
変色している範囲は唇の端にかかってるんで、一回り広い感じですかね。
リニアックの機械には、放射線が照射される「窓」の部分に(恐らく鉛か何かで出来た)放射線を遮蔽出来る「絞り」用の板があり、この板によって放射線の照射範囲を細かく変化させる事が可能なのですが、その形状の影響で、放射線の影響範囲が直線的になるのでしょうね、きっと。
変色している部分の皮膚の質感はカサカサとした感じに変わって来ていて、触っても、あまり感覚がありません。
そのうち、ひどい日焼けをした後のように皮膚がボロボロとはがれ落ちそうな感じがします。
帰り際、看護師さんから「皮膚の感じが大分変わって来てるみたいですが、口の中は大丈夫ですか?」と聞かれますが、口の中に関しては、今のところ大丈夫なようです。
また「口の中は、治療が終わってから一週間後くらいに荒れるかも知れませんので、治療終了後でも、何かあったらすぐに仰って下さいね」と言われました。
いつもお気遣いありがとうございます。
「それが仕事ですから」と言われそうですが、本当にありがたいですね。
その後、仕事を終え、いつも通りに帰宅。
今日の夕食はホンビノス貝の酒蒸しをメインにした居酒屋メニューです。
昨日、妻に「何か食べたい物ある?」と聞かれたので「ホンビノス貝の酒蒸しを、お腹いっぱい食べたい」と言ってみたところ、1.5kgほど買って来てくれました。
ホンビノス貝は大きくて殻も重く、1個100gくらいの重さがありますので、1.5kgだと15個ほどになります。
今日はたくさん食べられて幸せですね。
こういった、僕の変な要求にも嫌な顔一つせずに応えてくれる妻には、いつも本当に感謝です。
ところで、ホンビノス貝には馴染みの無い方もいらっしゃるかも知れませんが、この貝はハマグリ位の大きさの二枚貝で、アメリカなんかでは、クラムチャウダーに使われる貝として広く知られています。
ハマグリよりも少し身は硬いんですが、旨味はハマグリよりも濃厚で、値段はハマグリの5分の1程度という、非常に「お買い得」な貝です。
ホンビノス貝は、元々、日本には存在していませんでしたが、恐らくタンカーのバラスト水などに混じって外国から運ばれて来て、定着したようです。
特に在来種の貝などに悪さをする訳でもありませんし、水質浄化能力も高く、非常に優良な外来種と言えるでしょう。
食味の良さから、千葉県なんかでは、近年、漁獲量が激減しているハマグリに変わる特産品としてホンビノス貝をPRしようという動きも見られますね。
尚、ホンビノス貝は漢字で書くと「本美之主貝」という表記になり、ちょっと怖そうな感じがします。
何だかデーモン木暮閣下の「聖飢魔Ⅱ」とも通じるものがありますね。
う〜ん、我ながら、ちょっとこじつけっぽいかな(笑)
放射線治療12回目(と言うか、ほとんど禁煙、そして甘い物に対する課税について)
2017年12月14日(木)晴れ。
今日の技師の方は男性2人と女性1人です。
放射線照射には特に変わった事はありませんでした。
唐突ですが、僕が最初の抗がん剤治療の為に入院したのは2017年の6月14日です。
つまり、今日で悪性リンパ腫の治療開始から半年が経過した事になる訳ですが、それと同時に、タバコをやめて半年になるという事でもあります。
いや、しかし、禁煙する前には想像もつきませんでしたが、タバコの無い生活がすっかり当たり前になりましたね・・・。
世間では、禁煙すると「ご飯が美味しくなる」とか「太る」とか「体調が良くなる」とか言われますが、僕の場合は抗がん剤治療の影響の方が大きい為か、特にそういう実感はありません。
ただ、タバコを吸う必要が無くなったのは、何と言うか、色々な意味でストレスが少なくなったかも知れませんね。
誤解を恐れずに言うならば、禁煙をした事で「失った物」もあります。
何を「失った」のかは、タバコを習慣的に吸った事のある方には恐らくすぐに分かると思いますが、それは非常に貴重な物だと今でも思っています。
ただ、これについて言及すると、非喫煙者の方々に全力で否定されると思いますし、そこを争ったりするつもりは毛頭ありません。
当然の事ながら、禁煙をした事で「得た物」も沢山ある訳ですから、結局のところ「無い物ねだり」でしかないのだと思います。
それにしても、タバコについて驚かされるのは、現在でも、ふとした瞬間に「あぁ、タバコが吸えたら良いのになぁ」と思ったりする事がある事です。
勿論、だからと言って吸う事はありませんが、改めてタバコの影響と言うか、タバコの「脳(記憶)を掴む力」には物凄いものがあるなぁと思いますね。
しばらくの間、禁煙に成功した後に
「もうタバコはやめられたのだから、今なら1本くらい吸っても平気だろう」
などと思ってタバコを吸ってみた結果、喫煙者に戻ってしまったという失敗談が多々あるというのも良く分かります。
禁煙に関して言えば、自らの肝に銘じている事の一つとして「喫煙に対してヒステリックにならない」というものがあります。
経験上、タバコをやめた人間というのは、喫煙者および喫煙という行為そのものに対して、もともと非喫煙者だった人間よりも攻撃的になる傾向が強いと思います。
人間は、自分が選択した行動を肯定しようとする傾向が強くはありますが、喫煙者に対する禁煙者の攻撃的姿勢は「過激化」するケースも多く、これは絶対に注意しなければなりません。
近年のタバコの害に対する社会的認識については言うまでもありませんし、東京五輪に向けての喫煙規制問題やら、加熱式タバコに対する税率の問題やら、タバコに関しては議論が続いています。
が、少なくとも日本においては、タバコが法律で禁止されている訳ではありません。
つまりタバコは、現時点において、お酒や甘い物などと同じ「嗜好品」の範疇に入る物なのです。
適法な物に対して不当な圧力をかける事は「弾圧」となりかねません。
タバコにまつわる大きな問題の一つに「受動喫煙」というものがありますが、例えば、この論点と「弾圧」の問題を天秤にかけた時、そのどちらが果たして「正義」と呼べるのか、少なくとも僕には分かりません。
結局のところ、いかに他者に対して不当に危害を加えないよう気をつけるかという問題でしかないのだと思います。
そういう意味において、喫煙者も非喫煙者も、更に言えば、タバコの問題とは関係なく「他者を尊重してマナーを守る」のを心がける事が重要です。
ところで、急に話の矛先が変わって申し訳ありませんが、甘い物が好きな方々も、そろそろ覚悟しておいた方が良いかも知れません。
これは僕がタバコを吸っていた時から主張していた事なんですが、タバコや酒のような嗜好品に税金をかけるのであれば、甘い物にも税金をかけるべきだと思っています。
健康に対する影響や、それにまつわる保険財政という点においてもタバコや酒と同等に扱われてしかるべきでしょう。
で、ご存知の方も多いと思いますが、WHOの提言もあり、最近「糖分に課税する」という動きが世界的に出て来ました。
フランスやメキシコなんかでは既に課税されていますし、イギリスでも今年の4月から課税が始まるようです。
糖分に対する課税は日本でも国会で取り上げられりしていますし、もしかすると、近い将来、甘い物を食べる事を否定的に扱う時代がやって来るのかも知れません。
ただ、本来、嗜好品に対して加算的に税金をかけるというのは、税のあり方として間違っているんじゃないでしょうか。
「嗜好品」は、それを嗜む人が笑顔になるような物です。
そういう物に対して「もっともらしい理由をつけて」課税すると言うのは、ちょっと違うんじゃないでしょうか。
税金って、皆が笑顔で暮らして行ける為に存在するべきだと思うんですけどねぇ。