無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

確定診断までの経緯その⑪ S病院血液内科初診

2017年4月12日(水)晴れ。

気温20度を超える陽気の中、S病院の血液内科へ向かいます。

自宅から歩いてすぐなので、楽ですね。

 

S病院の診察券は既に持っていた事、系列のクリニックからの紹介である事などから、初診としては比較的スムーズに受付が終わります。

 

血液内科の待合で暫く待ち、名前を呼ばれて診察室へ。

若い男性の先生です。

見た目では30歳そこそこ、といった感じでしょうか。

 

以後、この医師の事は、S病院における「主担当医」とします。

 

まずは、これまでの経緯を色々と説明します。

主担当医は、時折、僕に質問をしながら、パソコンに向かって、割と細かくメモをして行きます。

 

腕には、比較的新しいスイスのメーカーの、特徴的な時計をしていますね。

腕時計、好きなのかなぁ。

僕は腕時計には全く興味が無く、一つも持ってはいませんが。

 

一連の問診の後

 

「今日は、この後、血液検査とCTの検査を受けて下さい。それから、耳鼻科の方で細胞診を受けて頂きたいので、予約を入れましょう」

 

と言われ、その場で2日後の14日に決定。

何だか、これまでのスピード感とは異なりますね、良い意味で。

 

その後、J病院から貰った、MRIの画像の入ったディスクを持ってきた事を告げます。

主担当医は

 

「あぁ、そうですか。では、一応お預かりします。会計時に返却しますので、お持ち帰り下さい」

 

と言い、受け取りはしました。

が、やはり、と言うか、非常に扱いが雑な感じです。

「もしかしたら見ないんじゃないか」という疑念まで湧いて来ます。

 

これは後に判明した事なんですが、MRIの画像というのは、例えばjpeg等の汎用形式で保存されている訳ではなく、わざわざ特定のビューワーソフトをパソコンにインストールしなければ見る事が出来ないようです。

仮に、このソフトが院内のPCにインストールされていないのであれば、過去の他院の検査結果など、ほぼ見ないでしょうね。

最新の状態の同じ検査を自院ですれば良いだけですから。

 

事情を考慮すれば、他院からの情報に対して関心が薄いのも当然かも知れません。

しかし、その情報に全く価値が無いかと言えば、決してそうではないでしょうし、診療情報の有効活用とか、医療費の削減っていう観点からしても、こういう体制って、何とか改善出来ないもんでしょうかね。

 

さて、まずは採血室へ向かいます。

 

しかし、さすがにS病院の採血室は色々と立派ですね。

急性期病院としては当然の規模なのかも知れませんが。

 

受付を済ませると、まずは採尿。

その後、少し待っていると、番号を呼ばれて採血です。

 

担当して頂いた看護師さんから名前の提示を受けつつ、僕の名前と生年月日を告げますが、その途中、看護師さんが持って来たトレーの中に入っている採血管が目に入り、数の多さにビックリ。

2桁はありまますね。

看護師の方も「多いですね」と苦笑いされてました。

 

尚、後に明細を確認すると、検査項目は105項目に亘ります。

まぁ、専門の診療科な訳ですから、当然と言えば当然でしょうが。

 

採血を終え、次はCTへ。

 

受付を済ませると、問診表等に記入を行います。

記入を終えると、検査着に着替えるように指示され、更衣室へ。

J病院とは異なり、S病院の更衣室は、まぁ常識的な感じですね。

 

着替えを終え、検査室の前で待っていると、番号で呼ばれます。

以前「確定診断までの経緯その⑤」にも書きましたが、CT検査自体は、S病院のクリニックで一度経験済です。 

 

bonyoh.hatenablog.com

 

ここで、少し疑問があります。

S病院のクリニックでCT検査を受けた際は、以下の流れでした。

 

1.会社の健康診断で肺に影を指摘される。

2.健康組合の診療所で、急性期病院での診察を指示され、S病院へ紹介される。

3.S病院での診療時に、S病院のクリニックでCT検査を受けるように指示される。

 

今回は、S病院での診察から、そのままS病院でのCT検査です。

S病院のクリニックで受けるCT検査と、S病院で受けるCT検査の何が違うのか?

 

思い返してみると、肺の件では、医師が

 

「S病院のクリニックの方が検査が早く出来るから」

 

と言っていた様に記憶しています。

 

今回のケースでは

 

・系列であるS病院のクリニックで、既に各種検査が行われている事。

S病院のクリニックから予約が入ったのが、8日前である事。

 

を考慮すると、疑われている病気に対する信憑性の高さと、多少ではあるものの、時間的余裕があった事が加わり、S病院での初診日に、そのままCT検査を受けられるように配慮して頂いたのかも知れません。

 

ちなみに、前回と今回で少し違うのは、造影剤の有無ですね。

前回は造影剤は使いませんでしたが、今回は「非イオン性ヨード造影剤」ってやつを使いました。

 

また、当たり前ですが、今回の造影剤は、J病院のMRI検査の時に使った物とは違う種類の造影剤ですね。

このタイプの造影剤は、あまり身体が熱くなるような感じは無いようで、実際、僕も何も感じませんでした。

 

看護師さんに造影剤を注射され、腕を万歳した状態で機械に横になると、撮影スタートです。

時折、機械からの

 

「息を吸って下さい」→「止めて下さい」→「楽にして下さい」

 

という音声指示が何回かはあるものの、MRIとは違い、ほんの数分で終了します。

それぞれ特徴はありますが、検査を受ける側としては、CTの方が圧倒的に楽ですね。

 

検査終了後、着替えを済ませ、会計へ。

本日のお会計は18,650円也。

 

妻の出産時のように、健康保険が適用されないケースを除けば、これまで生きて来て、病院で1万円を超える支払いをした事はありませんでした。

が、これも、まぁ想定内です。

 

事態は深刻である可能性がある、という事ですね。