無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ種と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

がん家系?

前回の記事で、僕は以前から、がんになる事を確信していたという事を書きました。 

今回は、その辺りの事について、少し詳しく書いてみたいと思います。

 

僕の父は、結腸を原発とするがんを患い、最終的には、色々な臓器に転移をして亡くなりました。

父の兄は大腸がんが原因で亡くなり、父の弟も、大腸がんを患われたと聞いています。

また、父方の祖母も、確か大腸がんを患った末に亡くなりました。

曾祖父母の代の事は分かりません。

 

そして、少なくとも父に関しては、おおよそ、がんにはならなそうな生活を送っていました。

 

魚と野菜が中心で、偏食せず、多品目、塩分控え目、腹八分目の食生活。

煙草は吸わず、酒はほどほど。

規則正しい生活で、適度な運動をし、早寝早起き。

当然、肥満でも無く、かと言って痩せ過ぎでもありませんでした。

 

それでも、父はがんになり、1998年5月15日、62歳で亡くなりました。

 言葉は悪いですが「早死に」と言っても過言では無い部類だと思います。

 

勿論、がんの発生に対し、生活習慣がどの程度の影響を与えるのかについては、現段階で明確なエビデンスは存在しません。

また、叔父達や祖母も、父と同様、一般的に「健康的」と言える生活を送っていたと聞いています。

 

その事だけを捉えると、がんの発症と生活習慣の間には、明確な因果関係は無いように思えてしまいます。

 

がんの発症については、遺伝的要因も存在すると言われています。

ただ、2017年の段階での医学的定説ではありますが、がんの発生に遺伝的要素が与える影響は5%程度です。

 

尚、日本人が生涯を通じて、何らかのがんになる確率は50%。

祖母はがんになりましたが、祖父はがんになりませんでしたので、これは確率通り。

父親の代は、6人兄弟中(現段階で)3人ががんになりましたので、これも確率通り。

僕の代は2人兄弟中(現段階で)1人ががんになりましたので、これも確率通り。

 

ここまでは良いのですが、問題は「何のがんなのか」です。

 

2012年の統計データによれば、日本人が初発で大腸がんに罹患する確率は16%。

祖母の場合は、単純に、この16%に入っていたとして良いんですが、父親の代に関して言えば、がんになった3人共が大腸がんなので、その確率は0.16の3乗で、約0.4%です。

 

仮に1人目が大腸がんである事を前提条件とし、残りの2人にも大腸がんが発生する確率だけを求めたとしても、0.16の2乗で、約2.6%です。

 

現在、遺伝的な要因が関与していると言われているのは「大腸がん」「乳がん」「卵巣がん」の3つで、それぞれの2012年の罹患者数と割合は以下の通りです。

 

・大腸がん:134,575人(約62%)

乳がん :73,997人(約34%)

卵巣がん:9,384人(約4%)

 

遺伝的要因によるがんが5%、その中の大腸がんの割合が62%ですから、遺伝性の大腸がんの確率は0.05×0.62で、3.1%となります。

 

この数字は、父の代の、1人目が大腸がんである事を前提条件とした(つまり遺伝性の大腸がんである場合も含んで考慮した)場合の、3人全員の大腸がん発症確率である「約2.6%」とも矛盾しません。

 

これには勿論、反論はあると思います。

自分でも反論を展開する事はできますが、ここでは敢えて書きません。

この記事を読まれた方の中で、ご意見のある方がいらっしゃいましたら、コメント欄へ投稿して頂けますと幸いです。

 

(反論を一旦、棚上げして)これらの事実を考慮すると、僕の家系には、恐らく遺伝性腫瘍の因子が存在するのではないかと考えています。

 

では、自分は本当に遺伝性腫瘍の保因者なのか?

 

それは検査してみないと分かりません。

そしてまさに、今年、検査をしてみようかと考えていたところでした。

 

ただ、これまで述べてきた事実からも、自分は恐らく遺伝性の大腸がんを発症する確率が高いだろうと予測していました。

なので、50歳が目前に迫る今年から、年一回の健康診断も人間ドックに変更しようと思い、予約も済ませていました。

また、人間ドックにも、オプションの大腸内視鏡検査を加えていたくらいです。


今回の事は、そんな矢先の出来事だった訳です。

それだけに、悪性リンパ腫と言うのは、ちょっと意外でした。

 

僕は現在49歳ですが、日本人が50歳までにがんになる確率は、2〜3%です。

加えて、生涯において悪性リンパ腫になる確率は2%程度なので「50歳までに悪性リンパ腫になる確率」は、多く見ても0.06%という事になります。

 

更に言えば「結節硬化型古典的ホジキンリンパ種」に限定すれば、生涯罹患率は0.1%ですから「50歳までに結節硬化型古典的ホジキンリンパ種になる確率」は、多く見ても0.003%という事になります。

 

僕の現状というのは、一般的に考えれば、かなりのレアケースと言えるでしょうね。

 

もちろん、悪性リンパ腫になったからと言って、大腸がんになる可能性が変わる訳ではありません。

それどころか、今回、行われるであろう抗がん剤治療、あるいは放射線治療により、今後、大腸がんを含めた二次性発がんの確率は上がるだろうと考えています。

 

これから、がんとは長い付き合いになるかも知れませんね。

もし、そうなるとしたら、出来るだけ仲良く、お付き合いしたいもんです。