無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

西武ライオンズ・森慎二コーチ急逝の知らせに思う

2017年6月29日(木)晴れ。

久し振りに良い天気です。

 

この日、西武ライオンズ森慎二投手コーチ(42)が急逝したという報道がありました。

 

当初は「多臓器不全」としか報道されておらず、詳細は分かりませんでしたが、後に、森コーチの父親の話として「毒性の強い溶連菌の感染による敗血症」が原因であった事が報道されました。

 

「溶連菌」とは、一般的には「A群β溶血性レンサ球菌」という、ありふれた常在菌の事を指します。

この菌に感染すると、咽頭炎扁桃腺炎、また「とびひ伝染性膿痂疹)」などを引き起こします。

 

これらの感染症は、合併症に注意する必要はあるものの、抗生剤を服用する事で、比較的すぐに良くなります。

 

しかしながら、稀に「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」という、極めて致死率の高い感染症を引き起こす事があります。

そして、劇症化する原因や理由ついては、現在のところ、明らかになっていません。

 

この報道に触れた際、AOI Pro.の藤原社長(当時)の事を思い出しました。

 

少し話が飛びますが、僕は学生の頃からビリヤードが好きで、特に24〜26歳の頃、特にハマっていました。

当時、プロやセミプロの方々と交流があったのですが、その中に、Mさんという方がいました。

 

Mさんは当時「プロより上手い」と評された「伝説のアマチュア」でした。

色々と理由があり、あえてプロ資格を取っていなかったのですが、紆余曲折の末、後にプロになり、現在は自分のショップも持たれています。

 

さて、5年ほど前、会社を今のオフィスに移転したのですが、その際、僕はオフィスの中にビリヤード台を置いてみたいと考えていました。

理由については、色々とあるのですが、今回は割愛します。

 

で、ウチの社員の中に、昔、ビリヤード場でアルバイトをしていた女の子がいます。

この子は、後にプロビリヤード選手と結婚する事になるのですが、その旦那さん(当時は彼氏)が「ビリヤード台を置くならMさんに頼むと良いですよ」とアドバイスをしてくれました。

 

僕はMさんとは特に親しかった訳ではありませんが、記憶には残っていましたので、早速、紹介して貰いました。

Mさんは、僕の事はあまり覚えていない様子でしたが、当時の話をすると、非常に懐かしがってくれて、すぐに打ち解けました。

 

ビリヤード台についても、とても良い条件で設置して頂き、それ以来、親しくさせて頂いてます。

 

3年ほど前の事ですが、Mさんから、藤原さんを紹介して頂きました。

 

Mさんとしては、僕と藤原さんを引き合わせると、お互いにとってメリットがある良い関係が作れる筈と思ったのだそうです。

僕としても、藤原さんとのお話は非常に興味深く、良い関係が作れるのではないかと思っていました。

 

そして、そのわずか半年後、突然、藤原さんは倒れられ、そのまま、お亡くなりになりました。

まだ49歳という若さでした。

 

あまりにも突然の事でしたし、また、藤原さんは非常に健康状態が良かった為、にわかには信じられませんでした。

 「感染性心内膜炎による脳出血」が死因とされていますが、正直、疾患の素地も無く、何の兆候も無く、かなり急性であったようです。

 

この二人の免疫の状態がどうだったのかは分かりません。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」や「感染性心内膜炎」は、特に免疫不全などではなくても発症するともされています。

 

ただ、常識的に考えれば、免疫の状態が健全であれば、発症のリスクは下がる筈です。個人的には、やはり何らかの理由で免疫力が低下していたのではないかと思います。

 

こういう話に触れると、感染症の怖さを改めて認識しますし、特に僕のように免疫力が下がっている状態の場合、尚更注意しなければと思います。

 

前々回の記事「幼稚園を休園する事(と周囲の反応)について」で触れた幼稚園の園長や、看護師資格を持つ人なんかは、これらの件についてどう思うんでしょうか。

一度、話を聞いてみたいもんです。