無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

気管支鏡生検① 入院編

2017年8月17日(木)曇り。

ここのところ、気温が低くて過ごしやすい日が続いています。

何だか夏っぽくないですね。

 

今日から一泊二日で入院し、気管支鏡生検です。

 

朝9時、前回の入院時にも借りた謎の機器「有線の無線LANルータ」を入院受付で借りつつ、病室へ。

妻と娘もついて来てくれたんですが、10時頃から各種バイタルの計測なんかが始まるので、一旦、帰宅します。

 

血圧等を測りに来た看護師さんに確認すると、生検は13時から2時間程度で予定されているとの事。

妻に、その旨を電話で伝えます。

 

お昼前に女性の研修医がやって来て、ルートを取ります。

造影CTの時の教訓に従い、良いイメージを頭に思い浮かべ、リラックス。

果たして今回は・・・・・うん、痛みも無く、上手く行きました。

 

「上手ですね」と言うと

「実は苦手で、患者さんに痛いって言われる事が多くて・・・特訓中なんです」と。

 

救急の時の研修医に聞かせてあげたい言葉です。

いや、もしかしたら、彼も努力してるのかも知れませんけどね。

 

その後、看護師さんがやって来て、血液代用剤(ソリューゲンF)の点滴を開始。

これって、出血が多い場合に点滴するイメージなんですが・・・気管支鏡生検って、そんなに出血するんですかね?

それとも、別に、そういう目的じゃないのかな。

 

さて、13時になり、いよいよ生検へ向かいます。

今回、点滴バッグがつながった状態での移動という事で、万が一の転倒等を防ぐ為、車椅子に乗せられます。

歩いて行くつもりだったんですが、何か大げさですね・・・。

 

病院に行くと、まさに今の僕と同様、点滴バッグと共に車椅子で移動されている方を見かける事があります。

「大変なんだろうな」と、いつも思っていたんですが、こういう事だったんですね。

 

いや、もちろん、大変か大変じゃ無いかと言われれば、僕だって割と大変な状況ではあるんですが、単に「別に普通に歩けるんだけどな」という意味です。

 

今回の気管支鏡生検は、放射線科の一室で行ないます。

X線透視下で、気管支鏡の位置を確認しながら手技を行なう為でしょうね。

 

まず、呼吸器内科の担当医がやって来て、肩に鎮静剤を注射されます。

その後、喉の奥に麻酔薬を噴霧。

結構な量を10回位に分けて噴霧されますが、全て吐き出せとの事です。

 

ところで、麻酔薬の噴霧に使うのは、金属の管と試験管のようなガラスで作られている器具なんですが、この器具、何だかレトロな感じがして、なかなか美しいですね。

 

その後、点滴剤に麻酔薬を入れられます。

意識が遠のいてきた辺りで、気管支鏡を挿入。

医師の「ゆっくり、楽に呼吸をして下さい」という指示が聞こえます。

 

なるべく楽に呼吸をするように心がけますが、やはり時折、かなり「苦しい」と感じ、強烈にむせ返しました。

その度に、麻酔薬を追加するよう指示する医師の声が聞こえます。

 

意識としては、半分眠りながら半分起きている感じで、ちょっと不思議な感じ。

意外と、手技の経過や周りの様子が分かります。

 

しばらくすると、少し辛さが増して来ました。

 

「そろそろ終わってくれないかなぁ」と思っていると

「はい、もう終わりますよ」という声が聞こえ、無事に終了。

 

この時、意識は割とハッキリしており、医師とも会話が出来る状態です。

手術台からストレッチャーへの移動も自分で出来ました。

 

「麻酔が効きにくかったようですが、大丈夫でしたか?」と医師から聞かれます。 

 

「まぁ、何とか大丈夫だったんですが、そんなに麻酔が効きにくかったんですか?」

と聞くと

「そうですね、割と沢山、使いました。もしかして、お酒、強いですか?」と。

 

医師によれば、酒に強い人は麻酔が効きにくい傾向があるらしいです。

まぁ、確かに、強い方だとは思いますが。

 

ストレッチャーで運ばれていると、妻と娘が病室前のロビーで待ってくれていました。

無理もありませんが、娘は例によって、もの凄く不安そうです。

 

「大丈夫だよ」と言って手を繋ぐと、少しだけ安心した様子。

いつも不安な気持ちにさせて、本当にゴメンなさい。

 

病室に戻った後、パソコンでメールの処理等やっていると、看護師さんがやって来て

「え?眠くないんですか?」と驚かれます。

 

「皆さん、気管支鏡生検の後は眠くなるんですか?」と聞くと

「そうですね。それに、今回は麻酔薬を沢山使ったと聞いているので」と。

 

プロの皆さんが驚くんですから、きっと本当に麻酔が効きにくい体質なんでしょうね。

 

しかし、リンパ節生検の際の局所麻酔は良く効いたイメージがあるんですが・・・不思議です。

薬剤の種類によって、効き方が違うのかも知れません。

 

bonyoh.hatenablog.com

 

しばらくすると、喉の痛みが強くなって来ます。

効きが弱いとは言え、やはり麻酔が切れて来ると痛みが出ますね。 

 

病室に戻って2時間ほど経ったところで、看護師さんが水を持ってやって来ます。

水をちゃんと飲めるかどうかを確認するのだそうですが、特に問題無く飲む事が出来ました。

 

その後、夕食を食べますが、食後に強烈に眠くなり、8時頃には早々と就寝。

 

さすがに今日は疲れましたね。