無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

抗がん剤治療その⑦ AVD療法2クール目前半

2017年10月6日(金)曇りのち雨。

ちょっと肌寒いですね。

 

今日は、2週間前、好中球の減少により延期になったAVD療法3回目のやり直しです。

果たして今回は、無事に治療を行なう事が出来るんでしょうか。

 

いつものように、総合受付を済ませた後、オンコロジーセンターへ。

まずはライン取りと採血ですが、今日の担当は「神の手」の持ち主、Eさんです。

 

静脈穿刺が上手な方は何人もいらっしゃるんですが、僕が知る限り、その中でもEさんはズバ抜けた存在です。

ともすれば、こういう言い方は失礼になってしまうのかも知れませんが、指名料を払ってでも毎回Eさんに担当して頂きたいほどの腕前で、比喩では無く、本当に針が刺された事が分かりません。

 

静脈穿刺が上手な方にお会いすると、僕はいつも感謝の言葉をお伝えすると共に

「この技術は、もっと評価されてしかるべき」

という旨の話をしてしまうんですが、上手な人ほど

「いや、仕事ですからね」

とニッコリ微笑みながら仰います。

 

うーん、仕事に臨む姿勢が、真摯であり、謙虚であるんですよね。

勿論、だからこそ「神の手」を持つに至る訳ですが、こういう姿勢は、僕も常に忘れないでいたいものです。

 

採血と採尿を終えると、次は口腔外科です。

 

オーグメンチンが劇的に効いた事もあり、診察では「全く問題無し」との事。

前回の診察時、今日の状態によってはレントゲン撮影を行なう事も考えられていましたが「必要無いだろう」という判断となりました。

次回は2ヶ月後にフォローです。

 

口腔外科の後は、血液内科へ。

本日の検査の結果、好中球も含めた白血球数は正常値に戻っていました。

その他の各種数値も良好で、感染症の疑いもありません。

予定通り、本日よりAVD療法再開です。

 

また、主担当医に

抗生物質の副作用だと思いますが、肌に発疹が出来ていて、痒いです」

と伝え、肌の状態を見せます。

 

とりあえず、今回は保湿剤としてヒルドイドを処方して貰い、様子を見る事に。

以前、娘にも良く使ってましたね・・・懐かしいです。

 

診察室を出て、再びオンコロジーセンターへ。

 

いつも通りの手順で滴下が進み、ダカルバジンの滴下準備をしていた所に、薬剤師さんがいらっしゃいました。

この方は、最初のABVD療法で入院していた際にお世話になった薬剤師さんですね。

お久し振りです。

 

最近の状態等について色々とお話しますが、僕の血管痛の事は、カルテを見て、ずっと気になっていたのだとか。

そういう訳ですから、前回、抗がん剤治療が延期になった事もご存知で、心配していたとの事。

 

いや、本当に有難い事です。

 

また、今日ヒルドイドが処方されている事について

「発疹や紅斑が出ましたか?」

と聞かれましたので、一番分かりやすい状態の所をお見せしました。

 

「うーん、これなら別の薬を出しても良いような・・・」

と呟かれましたので

「家にロコイドがあるんで、ヒルドイドで改善しなければ、それを使います」

と伝えると

「あ、なるほど」

と納得された様子。

 

この薬剤師さんは、僕が素人ながら薬剤や医学の知識を持っている事を良くご存知なんですが、素晴らしいのは、僕のような人間の事を「素人のくせに」と専門家ぶって見下したりしない所です。

 

入院中の事なんですが、実は、ある薬剤について、僕が話した事をご存知なかった事があります。

その時、この薬剤師さんは、その事について僕から素直に教わり、ちゃんと勉強して自分の物にされていました。

 

冒頭に触れたEさん同様、こういう姿勢を持っていらっしゃる方は本当に尊敬出来ますし、頑張って欲しいなと思いますね。

 

さて、そんな話をしながらもダカルバジンが滴下されている訳ですが、問題の血管痛と言えば・・・やはり、若干は出ますね。

 

今回、ルートを取った血管は、AVD療法1回目に使用した血管です。

以前の記事にも書きましたが、これまでの経験では、同じ血管から2回目の抗がん剤治療を行った際に血管痛が出ています。

   

ただ、今回は耐えられないほどの痛みではありません。

肘関節内側付近の多少太い血管なので、多少、痛みが緩和されてるんでしょうか。

 

何とか無事に抗がん剤治療を終え、本日のメニューは全て終了です。

受付票を再度確認しますが、胸部X線撮影の記載はありません。

 

実は先程、血液内科で処方箋を出して貰った際、最初はヒルドイドの処方を忘れてましたし、オンコロジーセンターでも「指示書が来ていない」と大騒ぎしていました。

これは、胸部X線撮影も、主担当医の手配ミスの可能性がありますね・・・。

 

本当に大丈夫なんでしょうか。