無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

いよいよ(?)放射線腫瘍科へ

2017年11月14日(火)曇り。

今日は、ちょっと肌寒く感じる気候ですね。

 

この日は、放射線腫瘍科での初回の診療日です。

事前に聞いていた話では、まず初回は治療計画等についての説明を受け、今後の治療スケジュールを決める事になっています。

まずは総合受付に行って受診票を受け取り、放射線腫瘍科のある地下へ向かいました。

 

放射線腫瘍科の受付を済ませて少し待っていると、すぐに名前を呼ばれて診察室へ。

8月に一度来た時にも感じましたが、放射線腫瘍科は他の診療科と違って待ち時間が少ないかも知れません。

 

診察室へ入ると、担当の医師から、まずは以下の諸点について説明を受けます。

・(僕に対して)なぜ放射線治療を行なうのかについて

放射線治療の仕組みについて

放射線治療に使用する装置(リニアック)について

・リニアックに身体を固定するマスクについて

 

この辺りの事に関しては事前に自分でも調べていたんですが、説明内容に若干不正確と言うか、ちょっと語弊がある部分があると感じました。

詳述は避けますが、何と言うか、放射線治療に対する知識を持たない患者さんが「なぜ放射線を当てると病気が治るのか」をイメージし易いように、厳密な事実をねじ曲げている感じです。

 

まぁ、全くの嘘と言う訳でもありませんし、そういう説明の仕方の方が分かりやすい(あるいは患者が納得しやすい)のだとは思いますので、特段、問題視する必要は無いのかも知れませんが。

 

ちなみに血液内科では、抗がん剤や治療の仕組み等に関して、このレベルの説明すらされませんでした。

それだけ「放射線」という物に対して、病院(あるいは患者)がナーバスだという事なんでしょうか。

 

それとも、むしろ逆で、抗がん剤についてはセンシティブな部分があるので下手な説明は一切しない方針なのか・・・・・うーん、良く分かりません。

個人的には、放射線よりも抗がん剤についての方が、ちゃんとした説明を受けたいですけどね。

 

その後、PC画面上に先日撮影したPET-CTの画像を表示し、照射範囲や照射方向等について説明を受けます。

範囲としては、左耳の下辺りから左鎖骨付近にかけて、前後2方向(厳密には4方向)から照射する予定だそうです。

 

また、当初の照射回数は10回(20Gy)を予定していたらしいのですが、その後、治療の経緯等を再検討した結果、15回(30Gy)に変更したとの事。

一応、何故変更したのかについても聞いてみましたが、あまり明確な回答は無く、大雑把に言えば「念の為」と言う事のようです。

 

尚、今回の放射線治療で予想される副作用としては以下のような症状があるそうです。

口内炎や口腔粘膜の荒れ

・耳下腺の機能低下(唾液の分泌不良による口内のねばつきや細菌繁殖の可能性)

味覚障害

放射線性皮膚炎(変色、ヒリつき、痒み、乾燥等)

・襟足とヒゲの脱毛

 

更に、場合によっては食欲の低下や疲れやすさ、眠気などがあるかもしれないとの事。

とは言え、今回は左側のみの照射である事と、総線量としても30Gyなので、それほど重篤な副作用にはならないだろうと言われました。

 

30Gyという線量は放射線治療としては少ない方ですが、それでも首の両側に照射するとなると耳下腺(唾液分泌)と甲状腺(ホルモン分泌)への影響が大きくなるようで、その後の生活に支障が出たり、影響が長引くのだそうです。

 

8月の段階で抗がん剤治療を切り上げて放射線治療に踏み切る場合、首の両側に放射線を当てざるを得ないという話だったので、まぁ、その点に関しては抗がん剤を追加した事は良かったのかも知れません。

 

最後に、今後の治療スケジュールを決めて行きますが、何だかのんびりしてますね。

まずは10日後の11月24日に単純CTを撮影し、詳細な照射位置を決定。

また、その際に、治療時に着用するマスクを作製するとの事です。

 

実際の照射は11月29日からで、基本的に土日・祝日を除き、毎日照射を行ないます。

照射回数は15回(日)ですから、装置のトラブル等、不足の事態が無ければ、12月19日に終了する予定となりました。

 

いよいよ、治療は新たなステージへ。

果たして、どんな出来事が待っているんでしょうか。