墓参りと病気の報告の為に福岡へ
2018年3月25日(日)晴れ。
今日から2泊3日の旅程で福岡へと向かいます。
前回の記事に書いた通り、前日まで娘が体調を崩していました。
今朝の娘の状態次第では福岡行きは中止するつもりでいたんですが、何とか咳は止まったようで、熱もありません。
食欲もあるようですし、本人に聞いても「大丈夫」との事ですので、当初の予定通り出発する事にしました。
ところで、僕の両親は既に他界しています。
実家の家族としては他に兄がおり、福岡に本社がある会社に就職してはいるんですが、転勤族である為、常に福岡に住んでいるという訳でもありません。
したがって、僕にとっては最早「帰省」という感じではないのですが、我が家では例年12月に墓参りを兼ねて福岡へ行く事が慣例となっています。
普通は「帰省」というと、お盆の時期になると思うのですが、仕事の性質上、僕の会社には「お盆休み」や「ゴールデンウィーク」といった長期休業は(年末年始を除いて)ありません。
また、兄の仕事も同様なので、仮に兄が福岡に住んでいる時期だったとしても、わざわざ混雑するお盆の時期に福岡に行く意味合いは薄い訳です。
そこで、父や母の命日辺りに墓参りを兼ねて行くのが良いかなとは思うのですが、父の命日は5月で、母の命日は12月です。
本当は年に2回行くべきなんでしょうが、なかなかそういう訳にも行きません。
で、唐突なようですが、妻は福岡の事が大好きです。
妻曰く「土地の雰囲気とか人の感じ」も非常に気に入っているそうなのですが、何と言っても食べ物が大好きで、中でも海産物、特に鯖の刺身や、それを胡麻醤油ダレに和えた「ゴマサバ」には目がありません。
そういった要素もあり、特段の事情が無い限り、我が家では福岡に行くのは美味しい海産物が比較的多い12月の方を選択しているという訳です。
ただ昨年の12月は、悪性リンパ腫の治療中だった為、福岡行きは中止していました。
が、治療が終わって一段落つきましたので、遅ればせながらの墓参りと、ここ数年は福岡に住んでいる兄に病気の事を報告する為、また甥っ子(兄の息子)2人が、それぞれ大学と高校へ進学が決まった事のお祝いもありましたので、かなりイレギュラーではありますが、この時期の福岡行きとなった訳です。
当日、羽田空港までは車で行ったのですが、到着してみると、何と駐車場が満車です。
駐車待ちの列も相当長く、これは待っていても出発時刻までに空きそうにありません。
仕方が無いので近隣の駐車場に駐めようかと思ったのですが、過去に使った事は無いものの、数年前に新設された国際線のターミナルにも駐車場がある事を思い出し、行ってみる事に。
すると、数台の空きがあり、何とか無事に駐車する事ができました。
国内線のターミナルまでは連絡バスで移動しなければならない為、若干不便ではありますが、近隣の駐車場に駐めるよりは遥かにマシです。
春休みに突入していた事も関係していたんでしょうか・・・例年、この時期に羽田を利用する事は無かったので事情は知りませんでしたが、完全にナメてました。
ただ、ここ数年、羽田の利用者数は増え続けているようですし、今後は駐車場の予約が必須なのかも知れませんね。
さて、福岡空港へ到着し、タクシーでホテルへと向かいます。
その途中「かろのうろん」に行列が出来ているのを見て驚きました。
「かろのうろん」とは、中洲の辺りにある老舗(明治15年創業)のうどん屋さんです。
まぁ、決して美味しくないという訳ではないんですが、何と言うか、個人的には並んでまで食べるような店では無いと思っています(お気を悪くされる方がいらっしゃったら申し訳ありません)。
事実としても、僕は生まれてこのかた、この店に行列が出来ているのを見た事がありませんでした。
乗っていたタクシーの運転手さんに「いつからこんな事になってるんですか?」と聞いてみたところ「3〜4年前からですかねぇ」との事。
僕が「福岡出身者としては『かろのうろん』に並ぶってのは、正直、理解し難いんですが」と言うと、運転手さんも「何だか最近、急に博多のうどんの人気が出たみたいで、観光客の方が増えてますねぇ」と苦笑されてました。
うーん、やっぱり、タモリさんや博多華丸・大吉さんがメディアで「博多うどん」の事に言及した影響なんでしょうかね・・・。
個人的な経験としては、妻を初めて福岡に連れて来た時、僕が何気なく博多のうどんの事を教えて食べに連れて行って以来、妻は博多うどんの大ファンになってしまったという事もありましたので、まぁ、それなりに人気が出る要素はあるのだとは思いますが。
そんな事もありつつ、昼過ぎにホテルへ到着。
まだチェックイン出来る時間ではありませんので、フロントに荷物を預け、コンシェルジュの方におすすめのランチを聞いてみます。
「お嫌いでなければ、博多ラーメンなどはいかがですか?」と言われましたので、おすすめの店を教えてもらいました。
そのお店はホテルの近隣にあり、行ってみたところ、割と人気のあるお店のようで、少し長目の行列が出来ています。
妻に「並んでるけど、どうする?」と聞いてみると「他にあてもないし、博多ラーメンなら回転も早いだろうから、並んでも良いよ」と言うので、列に加わりました。
で、ならんでいる間に、この店は東京にも支店がある事が判明。
別に良いんですが、どうせなら東京では食べられないお店の方が良かったですね・・・まぁでも、変に全国を意識したり奇をてらったりはしていないスタンダードなタイプの博多ラーメンで、味自体は悪く無かったので良かったですが。
食事を終え、少し買い物などをしながら時間を潰し、チェックイン。
少し部屋で休んだ後、兄一家と会食する事になっている、中洲の「吉塚うなぎ屋」へと向かいました。
ここは地元では非常に知られた鰻料理の有名店で、久しぶり(恐らく30年ぶりくらい)に食べましたが、相変わらず本当に美味しいです。
ただ、お店の方によると、ここ数年は深刻な鰻の不漁が続いており、お客さん一人当たりに提供する鰻の量を絞らざるを得ない状況が続いているのだとか。
うなぎの完全養殖も一応は成功しているようですが、まだ商用化出来る段階には到達していないようですので、しばらくはこういう状態が続くんでしょうね・・・。
それはそうと、実は僕は悪性リンパ腫の事を兄には全く話していませんでした。
ので、これまでの経緯を話したところ、さすがに兄一家は全員、驚いた様子でした。
が、その話を一しきり終えた後、おもむろに兄が話を始めます。
「そうか。色々、大変だったな・・・ところでさ、実は俺、前立腺がんなんだよ」
・・・・・続く。