無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

最近の体調についてと自分に対する嫌悪感

2018年6月6日(水)雨。

 

今日から東京は梅雨入りとの事。

雨が降っている事もありますが、久し振りに気温が低く、少し肌寒く感じます。

 

今日は放射線腫瘍科と口腔外科の診察です。

どちらも前回の診察は2月7日でしたので、約4ヶ月ぶりとなりますね。

 

bonyoh.hatenablog.com

 

総合受付で受診票を受け取り、まずは口腔外科へ向かいます。

 

口腔外科に関しては、現在、特に大きな症状があって受診している訳ではありません。

が、担当医によれば、粘膜の白化があまり改善しない事が少し気掛かりだと言う事で経過観察をしています。

担当医に聞いた訳ではありませんが、白板症の疑いがあるのかも知れません。

 

今回の診察の結果としては、粘膜の白化に一応の退縮が認められるようです。

ただ、新たに白化した部分もあるようで、今後も経過観察を継続する事になりました。

次回は3ヶ月後の予定です。

 

放射線腫瘍科では、前回同様、触診と問診がありました。

触診では、放射線を照射した左頸部に浮腫がほぼ見られない事が担当医としては少し意外だったようです。

が、実は少し前まで左頸部には軽い腫れがあり、ここ一週間ほどで収まって来た事を伝えると、担当医は納得していた様子でした。

 

また、味覚障害があるかどうかを聞かれましたので、酸味を強く感じる傾向が以前より少し増して来た事を伝えます。

担当医によれば「あー、それはちょっと厄介ですね・・・多分、改善するとは思うんですが、少し時間がかかるかも知れません」との事。

 

この酸味を強く感じる傾向については、正直ちょっと困っています。

本当に、割と何を食べても酸っぱく感じてしまうんです。

 

そもそも「酸っぱい」というイメージがある食べ物や飲み物、例えば酢の物だとか柑橘系の飲み物なんかであれば、通常よりも強く酸っぱさを感じるというだけで、特に問題はありません。

が、問題は「酸っぱい」というイメージが無い物を口にした時です。

 

例えば普通のうどんや味噌汁、あるいは通常であれば「甘辛い」というイメージのある煮物や炒め物などが、ほぼ全て「酸っぱい」と感じてしまうのには参ってしまいます。

少し調子が悪いと、何も食べていなくても口の中が酸っぱく感じてしまう事すらあるんですよね・・・。

 

正直に言って、食欲が失せてしまうほどの状態で、さすがに何とかしなくてはいけないと思ってはいるんですが、今の所、有効な対策は立てられていません。

ダメ元で亜鉛サプリメントなんかも飲んでみたんですが、予想通り、全く効果はありませんでした。

 

ここでの詳述は避けますが、理屈としても経験則としても、サプリメントには本当に意味が無いと思いますね。

気分を害される方がいらっしゃったら大変申し訳ありませんが。

 

そのほか、目下の体調的な問題としては、相変わらず睡眠障害が続いています。 

夜、寝床に入り、少しうつらうつらとしたかと思うと目が覚めてしまうという事を繰り返しているうちに朝になってしまい、全く熟睡出来ません。

この問題も何とかしなければ生活に支障が出てしまうレベルで、色々と試行錯誤はしているんですが、なかなか解決の糸口すら見えない状況です。

 

今のところ、悪性リンパ腫のコントロールには成功しているようなので贅沢は言えないのですが、こんな状態が続けば、今度は精神面に問題が出て来てしまうのではないかと思います。

 

貨幣状湿疹や蕁麻疹に関しても、比較的落ち着いているとは言え、相変わらず治まってはいませんし、一体いつになったら色々な事が気にならない状態に戻るのか、今のところ全く先が見えない状況ですね・・・。

 

と、ここまで書いておいてなんですが、実は上記のように思ってしまう自分に対し、我ながら少し違和感を感じています。

と言うのも、悪性リンパ腫の治療中の方がよほど体調的には辛かったのにもかかわらず、今とは比較にならないほど前向きな精神状態だったからです。

 

悪性リンパ腫の治療中は、副作用が辛かろうが何だろうが「どうしたコラ!そんなもんか!!かかって来いや!!!ぜってー負けねーからな!!!」と闘志むき出しの精神状態で「ガンガン前進して行こう」という気概に溢れていました。

が、治療が終了した現在は、治療中に比べれば大した問題でもないような小さな身体の不調に対してグズグズと不満を言ったりするようになってしまった事に、我ながらウンザリしています。

 

治療中は、まず「死」が目前にあり、それに抗う闘いをしていました。

つまり、失う物が無かった訳です。

ところが、治療が奏功して「生」を手にしてしまった途端、今度は「いつ病気が再発して、これを失ってしまうかも知れない」といった怯えを感じてしまったり、生命を奪われる訳でも無い瑣末な身体の不調に対して不必要に「死の影」を感じてナーバスになってしまっているのだと思います。

 

僕なんかより、妻や娘をはじめとする周りの方々の方がよほど大変だった筈なのにもかかわらず、そういった事も油断するとつい忘れてしまいそうになっている自分に気付いた時には愕然としました。

我ながら、あきれるほど身勝手で浅薄な人間なのだなと思いますね・・・本当にガッカリです。

 

そういう想いを抱えながらも、現実から逃げずに前を向き、決して感謝の念を忘れる事なく、少しでも自らを高められるように生きて行くしかないのですが。