無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

確定診断までの経緯その⑧ S病院のクリニックにてエコー

2017年3月22日(水)晴れ。

エコー検査を受ける為、S病院のクリニックへ向かいます。

 

妻が妊娠中にエコーを受けているのを横で見ていたので、自分も受けた事がある気になっていましたが、よく考えてみると、僕自身はエコー検査も初めてです。

 

受付を済ませると、検査室へ案内されます。

検査室内は薄暗いですね。

妻のエコーの時も、同じように薄暗い部屋で検査を受けた記憶があります。

明るい部屋だと、モニターの画像が見にくいんでしょうね。

 

ベッドに横になると、首にゲル状の液体を塗られます。

このゲルみたいなのって何の為に塗るのかを調べてみると、検査部位に押し当てる、超音波を出す機械(「プローブ」と言うらしい)と検査する部位の間に隙間を作らない為なんだそうです。

 

隙間があると、超音波が上手く伝わらない、つまり上手く超音波の反射(エコー)が返って来ず、きちんと画像が生成出来ないとの事。

あとは、プローブを割とグリグリしますので、滑りを良くする為という目的もあるのでしょう。

 

成分は、ほぼ水で、残りはヌルヌルさせる為のポリマーとグリセリンなど。

つまり、ヌルヌルした化粧水と言えるかも知れません。

 

技師の方は、右手でプローブを首全体に滑らせながら、左手で本体側を適宜操作して行きます。

 

良くは分かりませんが、結構な枚数(はっきりと数えていた訳ではありませんが、何となく20枚位)を撮影しているようです。

モニターに映る画像が見えますが、正直、見方が分からず、あまり興味は沸きません。

 

技師の方は基本的に機械の方を見ながら検査をしていて、ほぼ会話はありません。

薄暗い部屋の中で「カチャカチャッ ピー」という機械音だけが鳴り続けます。

何故だかは上手く説明出来ませんが、少し悲しい気分になりました。

 

突然ですが、僕は割と色々な物事に幅広く興味を持つ事が出来る方です。

もしかしたら特技と言えるレベルじゃないかとすら思っています。

中でも医療関係の事については、他の分野よりも興味を持ちやすい傾向があります。

 

特にエコー検査を受けるのは初めてですし、そういう場合は例外無く(あくまでも相手の仕事の邪魔にならないように配慮しつつですが)質問攻めにする事が殆どです。

 

今はネットで色々な事を調べられますので、便利と言えば便利なんですが、何と言うか、物事の機微のような物は、現場の人に聞かないと分からないと思っていますし、本当に大事な事と言うのは、そういう部分に存在すると考えています。

 

なので、先ほど述べたように、モニターに映る画像の見方が分からなかったりした場合は、いつもなら画像の見方についての質問辺りから始めて、軽く10や20の質問をする筈です。

実際、このブログを書いている今現在、エコー検査について聞きたい事や知りたい事は幾つもあります。

 

が、この時、僕は何故か、そうする気にはなれませんでした。

僕自身、本当に意外なのですが。

 

検査終了後、会計を済ませ、職場へ戻ります。

尚、本日のお会計は1,050円。

 

MRI検査の5,910円と比較すると妥当な感じですが、そもそもMRI検査は割安だと感じていましたので、エコー検査の絶対的な料金は安く感じる、という事ですね。

 

医療に纏わるお金の話には、不思議に思う事が本当に多いなぁと思います。

 

少し唐突に思われるかも知れませんが、2017年2月、小野薬品工業の分子標的治療薬「オプジーボ(一般名:ニボルマブ)」の薬価が急遽半値に引き下げられ、大きな話題となりました。

 

オプジーボ」という薬自体の事や、この薬の薬価改定に纏わる話について、少なくとも今回の記事の中で詳しく述べるつもりはありません。

しかしながら「オプジーボ」は2016年12月に「再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫」に適用が拡大しており、今回の薬価の改定は、僕にとっても他人事では無くなりました。

 

実は僕は、医療関係の仕事に関係していなくはありません。

なので、医療業界の事に関して、色々な話を聞く事も多いです。

 

が、保険点数絡みの事については、一部に限定した話ならともかく、系統だった話を聞ける環境ではありません。

可能であれば、保険点数とか薬価の算出に関わっている人に、色々と話が聞いてみたいですね。

 

残念ながら、知り合いは居ませんが。