無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

確定診断までの経緯その⑰ 確定診断

2017年5月26日(金)曇り。

5月下旬としては気温が低く、湿度が高めで陰鬱な感じの天気です。

 

さて、今日は、生検の結果を血液内科に聞きに行く日です。

この日は、家族も一緒に来るように言われていたので、三人で病院へ向かいます。

 

診察室に入ると、まずは近況報告。

特に変わりはありません。

 

「今日はね、生検の結果が出てますんで、お伝えしようと思います」

 

・・・・・

 

「うん、やはりね、生検して良かったです」

 

・・・・・

 

「首の腫れはね、悪性リンパ腫である事が分かりました」

 

覚悟はしてましたが、やはり。

で、まず問題になるのは病型です。

 

「なるほど。で、先生、悪性リンパ腫には幾つか種類があると思うんですが、病型としては、どれになるんでしょう?」 

 

「仰る通り、悪性リンパ腫には色々な種類があります。あなたの場合は “ホジキンリンパ腫”と呼ばれるものです」

 

ここで主担当医は、病理診断レポートをプリントアウトして渡してくれます。

さらに、この病気に関する説明を色々としてくれました。

 

・より詳しく分類すると「結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫」である事。

悪性リンパ腫は「非ホジキンリンパ腫」と「ホジキンリンパ腫」に大別される事。

・日本において「ホジキンリンパ腫」は悪性リンパ腫全体の1割程度を占める事。

・さらに「結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫」は「ホジキンリンパ腫」全体の半分程度を占める事。

「結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫」には抗がん剤が非常に有効である事。

・病期によって治療方針が変わるので、まずは病期を確定しなければならない事。

・病期は大まかに「Ⅰ」〜「Ⅳ」の四段階に分けられる事。

・「Ⅰ」と「Ⅱ」を「限局期」とし「Ⅲ」と「Ⅳ」を「進行期」と分類する事。

・「限局期」と「進行期」の違いは、横隔膜を越えて病変が広がっているかどうか(僕の場合は下半身側に病変があるかどうか)だという事。

・病期を確定する為に「PET-CT」と「骨髄検査」を行なう事。

 

うん、事前に調べておいた情報と同じですね。

当たり前ですが。

 

ホジキンリンパ種に関する基本的な情報は

ホジキンリンパ腫:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]

に分かりやすくまとめてあります。

 

このサイトは、がん全般に関する各種情報が載っていますので、色々と参考になると思います。

 

さて、ここまでは覚悟していた結果だったので、僕としては、まぁ、織り込み済みと言って良い内容。

が、やはり妻はショックが大きい様子。

 

妻の様子を見て、娘もただならぬ雰囲気を感じているのか、妻から目を離しません。

僕は娘の肩に手を載せ、時折、撫でたりしながら、主担当医と今後の事について少し話します。

 

まぁ、なっちゃったものは仕方ありません。

とにかく病期を確定させ、治療に取り組むのみです。

病期が限局期で、骨髄への浸潤が無ければ良いんですが。

 

それにしても、ここまで本当に時間が掛かりました。

 

仮に、最初からS病院のクリニックに行っていた場合、計算上は3月中旬に確定診断が出ていた筈です。

実に2ヶ月半もの時間をロスしました。

 

これは僕の選択の仕方にも責任があり、自衛出来ただけに、大いに反省すべき点です。

 

会員制の人間ドックとか、有料の予防医療プログラムなんかがあるのも納得です。

僕の場合はどうなのか分かりませんが、その2ヶ月半が命取りになる人だっている訳ですからね。

 

尚、骨髄穿刺は5月31日、PET-CTは6月2日に決定。

 

 

病院を出て、一家で自宅マンションまで戻ります。

妻に元気が無いですね・・・まぁ、無理もありません。

 

妻がそんな調子だと、娘も元気が無くなるので、あまり気落ちしないように妻にお願いし、僕はそのまま職場へ向かいます。

 

しかし、骨髄穿刺かぁ・・・嫌だなぁ・・・(そこじゃないだろ)。