無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

病期確定までの経緯その① S病院で骨髄穿刺

2017年5月31日(水)晴れ。

とても気持ちの良い天気です。

 

今日は、S病院で骨髄穿刺を受ける日ですね。

 

骨髄穿刺に関しては、ネットで体験談等を読むと「無茶苦茶痛い」という人と「そんなに痛く無い」という人に分かれており、果たしてどちらなのか分かりません。

 

僕の場合、主担当医からは

 

「これはね、申し訳無いんですけど、痛いんですよ」

 

と事前に言われていますので、まぁ、痛いんでしょうね、きっと。

 

とは言え、です。

骨髄穿刺には特に入院の必要は無く、終わった後、そのまま歩いて帰って良いし、仕事にも行けるとは聞いていました。

 

また、入院して行なう必要のあった生検の時の局所麻酔では、少なくとも術中の痛みは皆無だった経験もあり、心のどこかで「まぁ、痛いとしても、無茶苦茶って痛いって訳じゃないんだろうな」と(希望的観測を含め)高を括っていました。

 

血液内科の受付を済ませると、受付の方に「処置室の方の受付に行って下さい」と指示を受けます。

指示通り、受付を行ない、しばらく待っていると、名前を呼ばれ、処置室に入ります。

 

処置室の中は、カーテンで仕切られた簡素なベッドが多数並んでいます。

 

僕も、そんなベッドの中の一つに案内され、まずは看護師さんから、体温、血圧、酸素濃度等の測定を受けます。

その後、処置着(?)に着替え、主担当医が来るのを待つように言われます。

 

しばらくして、主担当医が登場。

 

「今日は、骨髄穿刺と言って、腰の所の骨にね、針を刺して、骨髄を採りますね」

 

ベッドにうつ伏せになり、まずは局所麻酔をかけて行きます。

 

「なるべく痛く無いようにね、麻酔をかけました。ただ、骨の中っていうのは、ちょっと麻酔が効きにくいんで、痛かったら遠慮無く言って下さいね。麻酔薬は、まだ沢山ありますんで。では、骨に針を刺して行きますね」

 

骨盤の右後ろ辺りに針が刺され、そのままゴリゴリと骨の中に押し込まれて行きます。

当たり前ですが、割と強い力が必要なようですね。

 

しばらくすると、針がスッと入ったような感じがあり、主担当医から

 

「はい、針が入りました。これから骨髄液を抜いて行きますね」

 

と言われます。

確かに、何か吸われている感じです。

 

尚、痛みはあるかと聞かれますが、ここまでの所・・・あまり、ありません。

・・・良かった・・・。

 

「はい、これで半分終わりましたからね。ここまでは順調ですね」

 

・・・半分?

 

「半分」というのは、あとシリンジ1本分、抜くという事か?などと考えていると、何やら別の針を刺している様子。

そして再び、針がゴリゴリと骨の中に押し込まれて行きます。

しかし、今回はなかなか進みません。

 

「・・・今回は、なかなか進みませんね。最初のやつと何か違うんですか?」

 

と聞くと

 

「うーん、そうですね。太さが違うんで、ちょっと入りにくいですね・・・」

 

と言いながら、ゴリゴリし続けます。

そして、しばらくした時の事。

 

!!!!!!!!!!!

 

「いってえ!!!」

 

針が刺されていた場所に、突然、激痛が走りました。

 

「あー、痛いですか。すみません、ちょっと我慢して下さい」

 

という医師の声と共に、看護師さんから身体を押さえ付けられつつ

 

「動かないで!我慢して下さい!!」

 

と鋭い語気で言われます。

いや、そんな事言われても、これは・・・無理っすよ。

 

「うぅぅぅぅぅ・・・こ・・・れは・・・痛い・・・っ!!」

 

誇張では無く、身体中から脂汗が吹き出します。

痛みの「質」は、申し訳無いんですが、上手く表現出来ません。

ただ、何と言うべきか、特殊な痛みとかではなく、本当に純粋な、鋭い痛みです。 

 

「ちょっと麻酔を追加します。看護師さん、麻酔」

 

と言い、麻酔を追加。

うーん、もはや効いてるのかどうか分かりませんが、若干、楽になったか。

そして、ほどなく骨髄穿刺は終了。

 

「すみません、痛かったですね。でも、今これをやっておいた方が良いですから」

 

「・・・・あの、先生、1本目と2本目って、何が違うんですか?」

 

あまりの違いに、説明を求めます。

 

「1本目は、骨髄液を採取しました。ただ、骨髄液だけだと正確な判断が出来ないんで、2本目は骨髄組織を採取しました。骨髄生検です」

 

いや、ほんと、マジで「聞いてないよォ」って言いたい気分・・・・・。

 

その後、穿刺した箇所に1時間ほど自分の体重をかけながら止血し、ようやく解放されました。

患部に防水テープを貼られ「本日は入浴を控えるように」との事。

 

事前に言われていた通り、確かに入院の必要も無いですし、歩いて帰れますし、仕事にも行けますが・・・穿刺した箇所は、響くように痛いですね・・・。

 

事前の説明を信じて、午後に客先での打合せを入れておいたのを後悔しました。

「仕事は休んだ方が良いよ」とか言っておくレベルじゃないか?これ。

 

尚、この日は、僕の49回目の誕生日。

一生、忘れないでしょうね。