病期確定までの経緯その③ 病期及び治療方針確定
2017年6月5日(月)晴れ。
骨髄穿刺とPET-CTの結果を聞きに、S病院の血液内科へ向かいます。
今日は、妻から「みんなで話が聞きたい」と言われたので、3人揃って行きました。
診察室に入り、いつものように近況を報告。
その後、本題に入ります。
「今日はね、骨髄生検と、PET-CTの検査結果が出てますんで、それをお伝えします」
まず、PET-CTの所見としては、以下の通り。
・左深頚部、副神経、鎖骨窩リンパ節にかけて高集積が散見される
・脾臓及び骨髄に異常集積は指摘できない
・その他の部位に悪性リンパ腫を疑う異常集積は指摘できない
・肺に異常影は認めない
また、骨髄生検の結果としては、骨髄への浸潤も見られないとの事。
とりあえず、ホッとしました。
一般的に想定し得る範囲内、かつ、かなりマシな状況だと言えると思います。
結論としては
・病期:限局期(Ⅱ期)
・予後不良因子:無し
との判定です。
悪性リンパ腫の予後不良因子に関しては、ネットで調べていると、色々な項目が出て来ます。
僕としては、正直「幾つか当てはまるなぁ」と思っていたので、主担当医の「予後不良因子無し」という判定には、少し驚きました。
その時は、話の流れ的に「何故Ⅱ期で予後不良因子無しと判定したのか」につて、あまり詳しい事は聞けませんでした。
が、おおよそは、日本血液学会の造血器腫瘍診療ガイドライン等に沿う判断なのではないかと思います(いずれ、ちゃんと話を聞き、改めて本ブログで解説する予定です)。
さて、現状を受け、主担当医としては
・化学療法(抗がん剤/ABVD療法):2クール実施
・放射線治療:20Gy照射
という2つの治療を行なう方針であると告げられます。
これは、2017年6月の段階で、限局期ホジキンリンパ腫に対する治療としては、最も侵襲が低い治療法だと言えると思います。
ちなみに、先程の「日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン」でも、2013年の段階では「ABVD療法4クールと30Gyの放射線照射」が標準治療とされています。
また、この説明を聞いた上で、僕としては最も関心の高かった「悪心・嘔吐対策」について、主担当医に方針を聞きました。
これについては、以下の方針である事が確認出来ました。
【抗がん剤投与時】
・イメンドカプセル(125mg):抗がん剤投与開始の1時間程度前に経口摂取
・アロキシ静注及びデカドロン静注:抗がん剤投与開始直前に静脈注射
【抗がん剤投与後】
・イメンドカプセル(80mg):抗がん剤投与翌日から2日間、朝食後に経口摂取
・デカドロン錠剤(4mg):抗がん剤投与翌日から3日間、朝昼食後に経口摂取
素人が言うのも何ですが、初期段階の悪心・嘔吐対策としては、ほぼ満点ではないかと思われます。
尚、この対策が奏功しなかった場合にどうするかについても、一応、主担当医に聞いておきました。
それに対する回答内容も概ね想定通りなので、とりあえず悪心・嘔吐対策については安心して良さそうです。
僕が何故、悪心・嘔吐対策に神経質になるのかと言うと、これまでの経験上、食物が経口摂取出来なくなると、がん治療は上手く行かなくなると確信しているからです。
また、そこまでの話でななく、単に食が細くなるだけでも、治療成績は下がると考えています。
これについて、特にエビデンスを調べた訳ではありません。
が、個人的な経験や、複数の医師及び医療関係者に対する聞き取り、またネットで調べた結果等からも、恐らく間違った考えではないと思っています。
・・・ここまでの話で、耳慣れない単語が、急に幾つも出て来ました。
「ABVD」「Gy」「イメンド」「アロキシ」「デカドロン」とかって何だよ?ってなりますよね。
これらについては、今後の話においても非常に重要ですので、次回以降の記事で、改めて説明したいと思います。
治療は、まず化学療法から行います。
初回は2泊3日の入院で行い、各種モニタリングで問題が無いようであれば、その後は通院で治療を行なう予定だそうです。
入院は6月14日(水)に決定。
いよいよ、始まりますね。