無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

抗がん剤による脱毛に備えて美容院へ

2017年6月24日(土)晴れ。

今日は、美容院へ髪を切りに行きます。

 

ABVD療法に使用される抗がん剤には、副作用として脱毛を引き起こす物が含まれています。

具体的には「ドキソルビシン」と「ブレオマイシン」の2つで、脱毛を引き起こす程度としては、それぞれ「高度」と「中度」とされています。

 

実際の脱毛の程度や経過は個人差が大きいようですが、脱毛から毛髪再生までの経過は、概ね以下のようなものだとされています。

 

・脱毛開始:抗がん剤治療開始後1〜3週間後

・脱毛停止:抗がん剤治療終了後3〜6週間後

・発毛開始:抗がん剤治療終了後1〜2ヶ月後

 

抗がん剤治療を開始したのが6月15日ですから、この日で9日目。

僕の場合は、まだ脱毛は始まっていません。

 

ところで、いつからか正確には覚えていませんが、僕は基本的な髪型を10年以上変えていません。

まず、髪質がくせ毛なので、散髪時には必ずストレートパーマをかけています。

その上で、ショートに刈り込み、散髪時〜4週間位はワックスで髪をボサボサに立てています。

そこから2〜3週間位は、少し伸びて来るのと、癖が戻って来て髪を立てにくくなるので、ややオールバック気味にして、再び散髪、というサイクルです。

 

さて、美容院では、いつもお願いしている美容師さんに

「病気の治療に使用している薬の影響で、これから髪の毛が抜ける」

という事と、脱毛対策として以下の方針を伝えます。

 

・脱毛により、かなり毛量が落ちると予想している。

・脱毛の仕方としては、恐らく、ほぼ均等に抜けると予想している。

・よって、いつもは、かなり梳いてもらっているが、基本的に梳かないで欲しい。

・また、今回はストレートパーマをかけず、くせ毛のままにしておく。

・上記2つの施策により、恐らく毛量減をカバー出来るのではないかと考えている。

・ストレートパーマをかけない為、最初からオールバック気味に整える事を前提としたカットしてにして欲しい。

 

これらの方針を聞き、美容師さんは工夫をしながらカットしてくれました。

 

「ほぼ梳いてませんし、ストレートパーマもかけてませんので、最初は少し扱いづらいとは思います。ただ、もし均等に脱毛するのであれば、しばらくの間は、これで対応出来る筈です」

 

さて、果たして目論見通り、上手く行くでしょうか。

 

尚、いつもはストレートパーマをかけていますので、大体2時間半〜3時間位かかるんですが、今回は1時間未満で終了。

 

何せ10年以上振りなので

「ストレートパーマをかけなければ、こんなに楽に終わるのか」

と、軽いカルチャーショックに見舞われます。

 

もしこれで、それなりに扱いやすいようであれば、今後はストレートパーマをかけないようにするかも知れません。

 

カット終了後、ビックカメラへ。

目的は、ヒゲトリマーの購入です。

 

僕は普段、リアルな(本当に全く手入れしない)無精髭を生やしており、伸びて不愉快になって来ると、ウェットシェーバーで綺麗さっぱり剃り落としています。

 

しかし、病院で貰った、抗がん剤治療のハンドブックによれば、ウェットシェーバーは使用せず、電気シェーバーを使うように、との事。

これは、骨髄抑制(白血球減少)による感染症対策の一つとして書かれています。

 

が、僕は、この電気シェーバーと言うヤツが昔から大嫌いなんです。

理由を事細かく追求した事はありませんが、とにかく不愉快で、文字通り「肌に合わない」としか言えません。

 

幸いな事に、昨今は仕事上でも髭を生やしている事が問題視されないケースが増えて来ましたし、僕自身の環境も、髭に全く問題はありません。

よって、ウェットシェーバーが使えないのであれば、わざわざ大嫌い(且つ高価)な電気シェーバーなど買わずとも、ヒゲトリマーで十分な訳です。

 

で、自分なりに色々と調べた上で、今回はパナソニックの「ER2403PP」という機種を購入しました。

とは言え、まだそれほど髭が伸びている訳ではありませんので、使うのは、しばらく後になりそうです。

 

従って、使用感等については、また後日、機会があれば書いてみたいと思います。