無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

暗転(PET-CTの結果を受けて)後編

造影CTの撮影後、再び血液内科へ向かいます。

そんなに待たされないと思っていたんですが、意外な事に2時間近く待たされた後、診察室へ。

 

時間がかかったのは、今回の撮影結果について、血液内科・呼吸器内科・放射線腫瘍科の医師達で協議をしていた為のようです。

 

撮影の結果を見せてもらうと、やはり、肺の下部に影が見られます。

 

で、この影をどう捉えるかなんですが、まず、これまでの治療の事実として

 

・この影は抗がん剤治療開始前には見られなかった

・PET-CTの結果では原発部(左頚部)のリンパ腫(集積)は、ほぼ消失している

・これまでの各種検査数値からも新たな病変を示唆するような数値は認められない

 

という前提があります。

 

また、影の感じ(すりガラス様の影?)も考え併せると、可能性としては以下の3つが考えられるとの事。

 

1:ホジキンリンパ腫の肺への浸潤(2〜3%)

2:何らかの感染症(7〜8%)

3:(ブレオマイシンが原因の)薬剤性器質化肺炎(90%)

 

さて、この結果を受けて、今後どうするかを決めなければなりません。

まず、大きな判断としては、肺の生検を行なうかどうかです。

 

この影を「薬剤性器質化肺炎」と決め込み、生検を行なわずに、このまま放射線治療に踏み切るというのも、一つの考え方です。

ただ、主担当医としては、念の為に生検を行なう事を勧めたいとの事。

 

これに関しては、これから呼吸器内科へ行き、担当の医師から話を聞いた上で判断して欲しいと言われます。

 

診察室を出て、呼吸器内科の受付へ。

 

そもそも予定していなかった診察だという事もあるのだとは思いますが、ここでも2時間以上、待たされます。

仕方ありませんが、今日は長いですね・・・。

 

さて、呼吸器内科の医師からは、僕の身体の状態について、色々と説明を受けます。

これは、主担当医よりも詳しい位で、とても分かりやすく、感心しました。

 

で、この医師の意見としては

「場所的に、最悪の事態も想定し、なるべく早く生検をした方が良いと思います」と。

 

また、生検には何種類かの方法があるらしいのですが

「今回の部位に関しては、気管支鏡を使った組織採取が良いでしょう」との事。

 

まぁ、やりますかね、生検。

 

ところで、この生検は、通常は一泊二日で行なっているらしいのですが

 

・差額ベッド代の発生しない、通称「検査部屋」は、来週後半まで空きが無い事

・僕が比較的若い事(この生検は60歳前後以降の人が行なう事が多いらしい)

 

という2点から

「入院せずに生検を行なう事も出来なくはありませんが、どうしますか?」

と聞かれます。

 

逆に言えば「検査部屋」が空くのを待つよりも、多少の不都合があってでも、通院での早期生検にプライオリティを置くべきという事のようです。

 

少し考えてみましたが、差額ベッド代を払って入院する事にします。

これまで、僕は気管支鏡による生検を受けた事もありませんし、何が起こるか分かりませんので、安心の為ですね。

 

しかし、これまで入院の際、差額ベッド代の無い部屋の数もそれなりにあるのに

「何故いつも空いてないんだろう?」

と不思議に思っていましたが、理由が良く分かりました。

 

尚、生検の日程は、3日後の8月17日(木)に決定です。

  

診察室を出ると、看護師さんから気管支鏡生検についての簡単な説明があり、同意書等の書類を渡されます。

 

全てが終わったのは17時10分。

今日は朝9時50分に来たので、もう7時間以上も病院にいるんですね・・・さすがに疲れました。

 

このまま家に帰りたいところなんですが、今日は具合の悪い事に、どうしてもオフィスに行かなくてはならない用事があります。

昼食を食べていなかったので、会社の近くにある「なか卯」でうどんを食べて、オフィスへ。

 

何とか仕事をこなし、帰宅したのは23時近く。

夕方にうどんを食べた事もあり、今日は夕食を摂らずに寝る事にします。

 

スムーズに放射線治療に移行すると思っていたんですが、そう上手くは行かないもんですね・・・。

 

それにしても、肺の影・・・さすがに、ちょっと不安です・・・。

 

何だか色々な意味で、本当に踏んだり蹴ったりの一日でした。