無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

コーチの重要性(娘が自転車に乗れるようになった過程で思う事)

2017年12月16日(土)曇り。

今日は、娘の自転車のペダルを取り付けに、清澄白河にある自転車さんへ向かいます。

 

娘の自転車は「レンラッド」と言うドイツのメーカー(現在は台湾の企業が製造中)の物で、最初は「ストライダー」のようにペダルの無い状態で乗り、後からペダルを取り付ける事が出来る製品です。

日本にも「へんしんバイク」と言う、同じタイプの製品がありますね。

 

この自転車を買ったお店のすぐ近くには「ブルーボトルコーヒー」があるんですが、さすがにもう並んではいませんね。

自転車を買った当時は警備員まで配置するほどの大行列でしたが。

 

まぁ、こういう言い方をすると反感を買うかも知れませんが、コーヒー歴40年の人間からすれば、昨今のコーヒーブームって、ちょっと「無理がある」なぁと思います。

 

さて、自転車屋さんでペダルを取り付けてもらうのには1時間半ほどかかるとの事でしたので、その間、昼飯を食べながら待つ事にします。

門前仲町に、何度か食べた事のあるイタリア料理屋さんがありますので、そこで食べる事にしました。

 

が、お店に着いてみると「今日は予約で一杯でして・・・」と言われます。

うーん、確かに以前から人気はあったお店なんですが、ここまで流行ってしまうとは。こうなると、もう行きたくなくなっちゃうんですよねぇ・・・好きだったお店が、また一件、無くなってしまいました。

 

仕方なく、このお店の近くにあるラーメン屋さんへ。

まぁ、ここも美味しいんで、これはこれで良かったんですが。

 

昼食後、自転車さんでペダルの付いた自転車を受け取ります。

サドルとハンドルの位置も調整して頂き、現時点でのベストな状態が完成しました。

果たして、上手に乗れるんでしょうか?

 

帰宅した後、早速公園へ。

当たり前ですが、娘は最初、ペダル付きの自転車に割と苦戦していました。

が、そこへ救世主登場。

 

同じ歳くらい(多分1つ上くらい?)の男の子が自転車に乗ってやって来たんです。

その子は自転車の乗り方が上手で、なかなかのスピードスター。

それを見た僕は、その子がペダルを漕ぐ速さを指して、娘に「ほら、あのお友達みたいにペダルを一生懸命に漕ぐと上手に走れるんだよ」と言うと、娘は真似を試みます。

その結果、5分後には僕の補助無しで走れるように。

 

静止状態から走り出すのには多少苦戦しましたが、それも、まずはゆるい坂で助走をつけてからであれば走れるように訓練した上で

「最初からペダルを漕ぐんじゃなくて、足で地面を蹴って、少しスピードを出してからペダルを漕ぐと良いよ」と言ってみます。

 

その様子を、先ほどの男の子が見ていて、娘の近くに来て、無言で見本を示してくれました。

ナイスアシストです。

 

「ほら、あのお友達もそうしてるでしょ?」と言うと、娘はこれもすぐに真似をし、あっという間に出来るようになりました。

やはり、同じような体格をした子のお手本があるとイメージをしやすいらしく、ほんの30分程度で、すっかり自転車を乗り回せるように。

 

3歳の誕生日にこの自転車を買った時は、またがるのにも苦労していたのに、成長が早いなぁ・・・。

 

しかし、この男の子の出現は娘にとってラッキーでした。

自転車ではないのですが、僕も似たような経験をした事があります。

 

僕は学生時代、よくスキーをやっていたんですが、ある時(確か蔵王だったと思いますが)自分の実力を超える斜面の上に立ってしまった事があり、その時は、正直、滑り降りる自信が持てませんでした。

が、上手い人が軽やかに滑り降りて行くのを見た直後、なぜか自分も滑れるようなイメージが湧いて来て、その状態で滑ってみたところ、自分でも驚くほど上手く滑る事が出来た経験があります。

 

今日、娘が経験した事も、恐らく、それと同じような事なのではないでしょうか。

この子がいなければ、多分、もう少し手こずっていたでしょうね。

 

その4日後、恐らく娘と同じ学年の女の子が補助輪のついた自転車を漕いでいるのを見かけました。

僕の小さい頃から考えれば、4歳くらいの子が補助輪付きの自転車に乗っているのは当然の事なんですが、トレーニングのやり方次第でこうも差がつくものなのかと思うと、少々驚きます。

 

世の中には「名コーチ」と言われる方がいらっしゃいますが、そういう方々は(僕が言うのもなんですが)ご自身の選手時代には大した成績を残されていない事が割と良くありますし、そもそも選手経験すら無い方もいらっしゃいます。

にもかかわらず選手を育てるのが上手いと言うのは謎だったんですが、やはり「自分がパフォーマンスする能力」と「教える能力」というのは全く別物だと言う事なんでしょうね、きっと。