放射線治療15回目(治療の終わりとお詫びとお礼)
2017年12月19日(火)
今日は放射線治療15回目、つまり最終回です。
技師の方は男性2名と女性1名。
最終回の今日も、いつも通りスムーズに照射は終了しました。
照射終了後、技師の方々に「長い間お疲れ様でした」と声を掛けて頂きました。
が、僕など、照射回数は最少に近いのではないでしょうか。
「こちらこそ大変お世話になりました」と皆さんにお礼を述べて、リニアックの部屋を後にします。
変な話かも知れませんが、何だか、少し名残惜しいですね。
着替えを終えると、看護師さんによる問診がありました。
現在の体調等を聞かれましたので、昨日、担当医に伝えたのと同じ情報を伝えます。
すると看護師さんからは、口内と皮膚のケアについて指導をして頂きました。
また、付加情報として、時折、左鎖骨周辺に鋭い痛みを感じる事を伝えます。
看護師さんの見立てでは「恐らくリンパ節生検の傷跡が放射線に反応しているのだと思います」との事。
その上で「もし痛みが続くような事があれば、すぐに来院して下さい」との事でした。
放射線腫瘍科での治療は、長かったような、短かったような・・・大変だったような、そうでもなかったような・・・。
副作用も出てはいますんで「楽だった」とは言えないんですが、決して嫌な思いはしなかった3週間でした。
話は変わりますが、放射線腫瘍科の待合室には数冊のノートが置いてあります。
このノートは、放射線治療を受けている患者さん達が手紙のように、あるいは日記のように書き記した物です。
放射線腫瘍科では待ち時間がほとんど無かった事もあり、これまで僕は、このノートをほとんど読んだ事がありませんでした。
もしかすると心のどこかで、放射線治療の内実を知りたくなかったのかも知れません。
今日は、治療の最終日という事もあって、治療の終了後、受付の方に断ってから、30分ほど読んでみる事にしました。
50回とか治療されている方もいらっしゃるんですね・・・。
書いていらしゃるのは、乳がんと前立腺がんの方が多い印象です。
前立腺癌に関しては、外科手術と放射線治療の治療成績に差がない事もあって、最近では放射線治療が主流になりつつあるという話も聞きますね。
尚、僕が読んだ範囲では、悪性リンパ腫の患者の方による記述はありませんでした。
書かれている内容としては、非常に前向きなものが多く「辛い」とか「苦しい」といった感じの記述はほぼ見られません。
また、やはりと言うべきか、放射線腫瘍科のスタッフに対する感謝の気持ちが非常に多く記されていますね。
ノートを読んでいるうちに、オフィスに行かなければならない時間になってしまいました・・・受付の方にお礼を言って、病院を後にします。
以前の記事で、放射線腫瘍科の雰囲気を「陰鬱な感じがする」と書いてしまいましたが、実際はどこよりも温かい診療科でした。
ここは治療を開始すると基本的に毎日来る事になるので、良くも悪くも「仲間意識」が強いのだと思います。
それだけに、新参者に対する「異物感」が強く、それを僕が「陰鬱」と勘違いしてしまったのかも知れません。
放射線治療科の方々に対して非常に失礼な記述をしてしまいました事を反省致しますと共に、深くお詫び申し上げます。
そして、大変お世話になりました。
本当に、ありがとうございました。
放射線治療14回目(ついに放射線の副作用が・・・)
2017年12月18日(月)晴れ。
今日は放射線照射の前に、担当医による診察が入っています。
放射線腫瘍科の受付を済ませ、少し待っていると名前を呼ばれて診察室へ。
まずは担当医から、最近の体調の変化について聞かれます。
まず、大きなトピックとして、この週末の間に脱毛しました。
上手く伝わるかどうか分かりませんが、左耳の後ろ辺りから襟足部分にかけて「大きな刃物で削ぎ落とした」ような感じで、直線的に脱毛しています。
以前の記事で、左の頬が直線的に変色している事を書きましたが、襟足の脱毛している範囲は、ちょうど頬の変色範囲と同じですね。
放射線が体を透過している事を実感します。
それにしても、あまりにも不自然な脱毛の仕方なんで、ちょっと笑っちゃいました。
ただ、現在は常にニット帽を深々とかぶっていますので、その部分は隠れてしまってるんですが。
また、これも以前の記事に書いた通り、僕は抗がん剤治療を開始した時以来、現在でも常にヒゲを生やしている状態なんですが、口ヒゲとあごヒゲも、頬の変色部分にかかっている所は抜けてしまいましたね。
この状態も何だかバランスが悪くて落ち着かないんですが、普段はマスクをしていますので、ヒゲの脱毛に関しても周囲から指摘されたりする事はありません。
それから、口の中(左頬の内側)に違和感が出ています。
「違和感」と書いたのは、まだ明確には痛くないからなんですが、これから確実に痛みが出そうな感じがしますね。
さらに、皮膚の痒み(蕁麻疹?)も治まっていません。
毎日、痒みで夜中に起きてしまう為、十分な睡眠が取れていない状態です。
まぁ、睡眠障害は抗がん剤治療を行なっていた当時から続いていますので、痒みだけが原因なのかどうかは分かりませんが。
ただ、最近は何かにつけて「疲れやすくなったなぁ」と感じています。
睡眠障害との因果関係は不明ですが、とにかく、あまり良い状態とは言えませんね。
担当医によれば、これらの症状は全て「放射線照射の副作用の可能性がある」のだそうで、そのピークは「治療が終了して1~2週間後になるだろう」との事です。
とりあえず、皮膚の問題に関しては継続して皮膚科の方で診療してもらう事にして、口の中のトラブルに関しては、うがい薬(アズノール)と、歯茎と頬の間に挟む錠剤(こちらもアズノール)を処方して貰いました。
錠剤に関しては、口の中が青紫色に染まったり、アズノールの味が続いたりして少々不愉快らしいので、明確な痛みが出てから使う事にします。
次回の診察は12月27日。
この日は血液内科の診察が予定されていますので、それに合わせて放射線腫瘍科も受診するように言われました。
診察終了後は、いつも通りに放射線照射を受けます。
本日の技師の方は男性2人と女性1人。
照射自体は何事も無くスムーズに終了し、オフィスへ向かいます。
放射線治療を開始してから約3週間経過し、ついに色々と副作用が出て来ました。
果たして、どの程度まで症状が悪化し、どの位の期間、影響が残るものなんでしょうかね・・・。
コーチの重要性(娘が自転車に乗れるようになった過程で思う事)
2017年12月16日(土)曇り。
今日は、娘の自転車のペダルを取り付けに、清澄白河にある自転車さんへ向かいます。
娘の自転車は「レンラッド」と言うドイツのメーカー(現在は台湾の企業が製造中)の物で、最初は「ストライダー」のようにペダルの無い状態で乗り、後からペダルを取り付ける事が出来る製品です。
日本にも「へんしんバイク」と言う、同じタイプの製品がありますね。
この自転車を買ったお店のすぐ近くには「ブルーボトルコーヒー」があるんですが、さすがにもう並んではいませんね。
自転車を買った当時は警備員まで配置するほどの大行列でしたが。
まぁ、こういう言い方をすると反感を買うかも知れませんが、コーヒー歴40年の人間からすれば、昨今のコーヒーブームって、ちょっと「無理がある」なぁと思います。
さて、自転車屋さんでペダルを取り付けてもらうのには1時間半ほどかかるとの事でしたので、その間、昼飯を食べながら待つ事にします。
門前仲町に、何度か食べた事のあるイタリア料理屋さんがありますので、そこで食べる事にしました。
が、お店に着いてみると「今日は予約で一杯でして・・・」と言われます。
うーん、確かに以前から人気はあったお店なんですが、ここまで流行ってしまうとは。こうなると、もう行きたくなくなっちゃうんですよねぇ・・・好きだったお店が、また一件、無くなってしまいました。
仕方なく、このお店の近くにあるラーメン屋さんへ。
まぁ、ここも美味しいんで、これはこれで良かったんですが。
昼食後、自転車さんでペダルの付いた自転車を受け取ります。
サドルとハンドルの位置も調整して頂き、現時点でのベストな状態が完成しました。
果たして、上手に乗れるんでしょうか?
帰宅した後、早速公園へ。
当たり前ですが、娘は最初、ペダル付きの自転車に割と苦戦していました。
が、そこへ救世主登場。
同じ歳くらい(多分1つ上くらい?)の男の子が自転車に乗ってやって来たんです。
その子は自転車の乗り方が上手で、なかなかのスピードスター。
それを見た僕は、その子がペダルを漕ぐ速さを指して、娘に「ほら、あのお友達みたいにペダルを一生懸命に漕ぐと上手に走れるんだよ」と言うと、娘は真似を試みます。
その結果、5分後には僕の補助無しで走れるように。
静止状態から走り出すのには多少苦戦しましたが、それも、まずはゆるい坂で助走をつけてからであれば走れるように訓練した上で
「最初からペダルを漕ぐんじゃなくて、足で地面を蹴って、少しスピードを出してからペダルを漕ぐと良いよ」と言ってみます。
その様子を、先ほどの男の子が見ていて、娘の近くに来て、無言で見本を示してくれました。
ナイスアシストです。
「ほら、あのお友達もそうしてるでしょ?」と言うと、娘はこれもすぐに真似をし、あっという間に出来るようになりました。
やはり、同じような体格をした子のお手本があるとイメージをしやすいらしく、ほんの30分程度で、すっかり自転車を乗り回せるように。
3歳の誕生日にこの自転車を買った時は、またがるのにも苦労していたのに、成長が早いなぁ・・・。
しかし、この男の子の出現は娘にとってラッキーでした。
自転車ではないのですが、僕も似たような経験をした事があります。
僕は学生時代、よくスキーをやっていたんですが、ある時(確か蔵王だったと思いますが)自分の実力を超える斜面の上に立ってしまった事があり、その時は、正直、滑り降りる自信が持てませんでした。
が、上手い人が軽やかに滑り降りて行くのを見た直後、なぜか自分も滑れるようなイメージが湧いて来て、その状態で滑ってみたところ、自分でも驚くほど上手く滑る事が出来た経験があります。
今日、娘が経験した事も、恐らく、それと同じような事なのではないでしょうか。
この子がいなければ、多分、もう少し手こずっていたでしょうね。
その4日後、恐らく娘と同じ学年の女の子が補助輪のついた自転車を漕いでいるのを見かけました。
僕の小さい頃から考えれば、4歳くらいの子が補助輪付きの自転車に乗っているのは当然の事なんですが、トレーニングのやり方次第でこうも差がつくものなのかと思うと、少々驚きます。
世の中には「名コーチ」と言われる方がいらっしゃいますが、そういう方々は(僕が言うのもなんですが)ご自身の選手時代には大した成績を残されていない事が割と良くありますし、そもそも選手経験すら無い方もいらっしゃいます。
にもかかわらず選手を育てるのが上手いと言うのは謎だったんですが、やはり「自分がパフォーマンスする能力」と「教える能力」というのは全く別物だと言う事なんでしょうね、きっと。
放射線治療13回目(とホンビノス貝について)
2017年12月15日(金)曇り。
今日は久しぶりに天気が悪くて寒いですね。
今日の技師の方は女性2人です。
人手が少ないと、どうしても少し時間がかかってしまいますね。
やっぱり放射線照射には、人手が3人位は必要なのかも知れません。
こう言う風に書くと、すごく遅かったように捉えられるかも知れませんが、実はいつもと15分ほどしか変わりません。
放射線腫瘍科のスムーズさは、それだけ高いレベルにあると言う事ですね。
さて、今日は治療の後、技師の方から「ちょっと皮膚の色が変わって来ましたね・・・痛みなどありませんか?」と言われました。
以前の記事で、左の鎖骨辺りから左頬にかけて違和感がある事を書きましたが、丁度その部分の皮膚が浅黒く変色しています。
後ろ側も同じ範囲が変色しているようですね。
顔に関しては、デーモン小暮閣下みたいな感じで、頬の所が直線的に変色しています。
変色している範囲は唇の端にかかってるんで、一回り広い感じですかね。
リニアックの機械には、放射線が照射される「窓」の部分に(恐らく鉛か何かで出来た)放射線を遮蔽出来る「絞り」用の板があり、この板によって放射線の照射範囲を細かく変化させる事が可能なのですが、その形状の影響で、放射線の影響範囲が直線的になるのでしょうね、きっと。
変色している部分の皮膚の質感はカサカサとした感じに変わって来ていて、触っても、あまり感覚がありません。
そのうち、ひどい日焼けをした後のように皮膚がボロボロとはがれ落ちそうな感じがします。
帰り際、看護師さんから「皮膚の感じが大分変わって来てるみたいですが、口の中は大丈夫ですか?」と聞かれますが、口の中に関しては、今のところ大丈夫なようです。
また「口の中は、治療が終わってから一週間後くらいに荒れるかも知れませんので、治療終了後でも、何かあったらすぐに仰って下さいね」と言われました。
いつもお気遣いありがとうございます。
「それが仕事ですから」と言われそうですが、本当にありがたいですね。
その後、仕事を終え、いつも通りに帰宅。
今日の夕食はホンビノス貝の酒蒸しをメインにした居酒屋メニューです。
昨日、妻に「何か食べたい物ある?」と聞かれたので「ホンビノス貝の酒蒸しを、お腹いっぱい食べたい」と言ってみたところ、1.5kgほど買って来てくれました。
ホンビノス貝は大きくて殻も重く、1個100gくらいの重さがありますので、1.5kgだと15個ほどになります。
今日はたくさん食べられて幸せですね。
こういった、僕の変な要求にも嫌な顔一つせずに応えてくれる妻には、いつも本当に感謝です。
ところで、ホンビノス貝には馴染みの無い方もいらっしゃるかも知れませんが、この貝はハマグリ位の大きさの二枚貝で、アメリカなんかでは、クラムチャウダーに使われる貝として広く知られています。
ハマグリよりも少し身は硬いんですが、旨味はハマグリよりも濃厚で、値段はハマグリの5分の1程度という、非常に「お買い得」な貝です。
ホンビノス貝は、元々、日本には存在していませんでしたが、恐らくタンカーのバラスト水などに混じって外国から運ばれて来て、定着したようです。
特に在来種の貝などに悪さをする訳でもありませんし、水質浄化能力も高く、非常に優良な外来種と言えるでしょう。
食味の良さから、千葉県なんかでは、近年、漁獲量が激減しているハマグリに変わる特産品としてホンビノス貝をPRしようという動きも見られますね。
尚、ホンビノス貝は漢字で書くと「本美之主貝」という表記になり、ちょっと怖そうな感じがします。
何だかデーモン木暮閣下の「聖飢魔Ⅱ」とも通じるものがありますね。
う〜ん、我ながら、ちょっとこじつけっぽいかな(笑)
放射線治療12回目(と言うか、ほとんど禁煙、そして甘い物に対する課税について)
2017年12月14日(木)晴れ。
今日の技師の方は男性2人と女性1人です。
放射線照射には特に変わった事はありませんでした。
唐突ですが、僕が最初の抗がん剤治療の為に入院したのは2017年の6月14日です。
つまり、今日で悪性リンパ腫の治療開始から半年が経過した事になる訳ですが、それと同時に、タバコをやめて半年になるという事でもあります。
いや、しかし、禁煙する前には想像もつきませんでしたが、タバコの無い生活がすっかり当たり前になりましたね・・・。
世間では、禁煙すると「ご飯が美味しくなる」とか「太る」とか「体調が良くなる」とか言われますが、僕の場合は抗がん剤治療の影響の方が大きい為か、特にそういう実感はありません。
ただ、タバコを吸う必要が無くなったのは、何と言うか、色々な意味でストレスが少なくなったかも知れませんね。
誤解を恐れずに言うならば、禁煙をした事で「失った物」もあります。
何を「失った」のかは、タバコを習慣的に吸った事のある方には恐らくすぐに分かると思いますが、それは非常に貴重な物だと今でも思っています。
ただ、これについて言及すると、非喫煙者の方々に全力で否定されると思いますし、そこを争ったりするつもりは毛頭ありません。
当然の事ながら、禁煙をした事で「得た物」も沢山ある訳ですから、結局のところ「無い物ねだり」でしかないのだと思います。
それにしても、タバコについて驚かされるのは、現在でも、ふとした瞬間に「あぁ、タバコが吸えたら良いのになぁ」と思ったりする事がある事です。
勿論、だからと言って吸う事はありませんが、改めてタバコの影響と言うか、タバコの「脳(記憶)を掴む力」には物凄いものがあるなぁと思いますね。
しばらくの間、禁煙に成功した後に
「もうタバコはやめられたのだから、今なら1本くらい吸っても平気だろう」
などと思ってタバコを吸ってみた結果、喫煙者に戻ってしまったという失敗談が多々あるというのも良く分かります。
禁煙に関して言えば、自らの肝に銘じている事の一つとして「喫煙に対してヒステリックにならない」というものがあります。
経験上、タバコをやめた人間というのは、喫煙者および喫煙という行為そのものに対して、もともと非喫煙者だった人間よりも攻撃的になる傾向が強いと思います。
人間は、自分が選択した行動を肯定しようとする傾向が強くはありますが、喫煙者に対する禁煙者の攻撃的姿勢は「過激化」するケースも多く、これは絶対に注意しなければなりません。
近年のタバコの害に対する社会的認識については言うまでもありませんし、東京五輪に向けての喫煙規制問題やら、加熱式タバコに対する税率の問題やら、タバコに関しては議論が続いています。
が、少なくとも日本においては、タバコが法律で禁止されている訳ではありません。
つまりタバコは、現時点において、お酒や甘い物などと同じ「嗜好品」の範疇に入る物なのです。
適法な物に対して不当な圧力をかける事は「弾圧」となりかねません。
タバコにまつわる大きな問題の一つに「受動喫煙」というものがありますが、例えば、この論点と「弾圧」の問題を天秤にかけた時、そのどちらが果たして「正義」と呼べるのか、少なくとも僕には分かりません。
結局のところ、いかに他者に対して不当に危害を加えないよう気をつけるかという問題でしかないのだと思います。
そういう意味において、喫煙者も非喫煙者も、更に言えば、タバコの問題とは関係なく「他者を尊重してマナーを守る」のを心がける事が重要です。
ところで、急に話の矛先が変わって申し訳ありませんが、甘い物が好きな方々も、そろそろ覚悟しておいた方が良いかも知れません。
これは僕がタバコを吸っていた時から主張していた事なんですが、タバコや酒のような嗜好品に税金をかけるのであれば、甘い物にも税金をかけるべきだと思っています。
健康に対する影響や、それにまつわる保険財政という点においてもタバコや酒と同等に扱われてしかるべきでしょう。
で、ご存知の方も多いと思いますが、WHOの提言もあり、最近「糖分に課税する」という動きが世界的に出て来ました。
フランスやメキシコなんかでは既に課税されていますし、イギリスでも今年の4月から課税が始まるようです。
糖分に対する課税は日本でも国会で取り上げられりしていますし、もしかすると、近い将来、甘い物を食べる事を否定的に扱う時代がやって来るのかも知れません。
ただ、本来、嗜好品に対して加算的に税金をかけるというのは、税のあり方として間違っているんじゃないでしょうか。
「嗜好品」は、それを嗜む人が笑顔になるような物です。
そういう物に対して「もっともらしい理由をつけて」課税すると言うのは、ちょっと違うんじゃないでしょうか。
税金って、皆が笑顔で暮らして行ける為に存在するべきだと思うんですけどねぇ。
放射線治療11回目(と久しぶりの血液内科)
2017年12月13日(水)晴れ。
今日は3週間ぶりに血液内科の診察が入っています。
総合受付で出て来た受付票を見ると、血液検査もあるようですので、まずは採血・採尿室へ向かいました。
唐突かも知れませんが、僕は以前、穿刺に対して特に苦手意識とか恐怖心は特に持っていませんでした。
しかし、ここ一年ほどの間に経験した事により、現在の僕は、採血を含む穿刺に対して恐怖心を持ってしまっています。
採血室には7人〜8人が同時に採血を行なえるカウンターがあり、準備が整った順に看護師さんから受付番号を呼ばれ、採血されるようになっています。
進行状況から、本日、僕の採血を担当して頂く看護師さんは2名に絞られました。
どちらの方も、何度か採血をして頂いた事がある看護師さんです。
一人は非常に穿刺が上手い方で、もう一人の方は真逆なんですが、果たして、どちらの看護師さんに呼ばれるんでしょうか・・・・・
結果は、上手な方の看護師さんで、正直に言ってホッとしました。
とは言え、これからも何かにつけて穿刺は避けられない訳ですし、いつも腕の確かな方に穿刺して頂くとは限らない訳ですから、穿刺に対する恐怖心は克服しなければなりませんね・・・。
それから、自分で書いておいてなんですが「もう一人」の看護師さんに関しては、以前、僕の担当をして頂いた際に「たまたま2回連続で上手く行かなかった」だけで、普段は上手なのかも知れません(し、きっとそうなんだと思います)。
ただ、大変申し訳ないとは思うんですが、僕としては経験上、そういう風に思わざるを得ない事をご理解頂けますと幸いです。
さて、採血終了後、血液検査の結果が出るまでの間に放射線腫瘍科で治療を受けます。
今日の技師の方は男性2名と女性1名ですね。
放射線照射は、いつも通り、何事も無く終了。
その後、血液内科へ向かいます。
採血してから1時間ほど経っていましたので、あまり待たずに診察を受けられると思っていたんですが、甘かったですね。
今日の血液内科は、これまでで一番じゃないかと思うほど非常に混んでいて、この時点から更に40分ほど待たされた後に、ようやく名前を呼ばれて診察室へ入りました。
主担当医によれば、血液検査の結果は非常に良好で、基本的には全く問題は無い事を告げられます。
唯一、問題となるのは血小板数が少ない事なのですが、これは元々の体質でもある為「要経過観察」という扱いになりました。
また、最近の体調についても聞かれましたので、放射線の影響と思われる症状以外の事として、以下の2点を伝えます。
・蕁麻疹のような症状が身体の各所に出て痒みがある事
・主として手足の感覚が鈍い状態(末梢神経障害)が若干進んだ事
皮膚の痒みに関しては、既に皮膚科で診てもらっていますので、そちらでの対処に委ねるとして、手足の感覚が鈍い状態に関して、何か改善策は無いのかを聞いてみました。
主担当医によれば、この症状に対しては特に有効な治療法等がある訳ではなく、時間をかけて正常に戻るのを待つしかないとの事。
まぁ、期待はしていませんでしたが、予想通りの回答ですね・・・。
この症状は、特に生命にかかわるようなものでもありませんし、生活して行く上で大きな問題となるほどの事ですらありません。
そういう訳ですから、医療従事者の立場としては、この症状の解決の優先度が低い事は分かります。
でもね、ご存知ないかも知れないんですが、実は結構、地味にキツイんですよ?
やっぱり、自分の身体が「おかしくなっている」という事を日常的に実感する症状ですし「有効な治療法が無い」となると「一生、元には戻らないんじゃないか」などと思い始めます。
また、抗がん剤治療が終了しているにもかかわらず、徐々に症状が進行しているという状況は、心理的にもジワジワと来るものがあるんですよねぇ・・・。
すみません、愚痴でした。
次回の血液内科の診察は2週間後、12月27日(水)の予定です。
主担当医によれば、その時は、余程の事が無い限り、今回の悪性リンパ腫の治療終了の確認になるとの事でした。
うーん、まだ放射線治療が終わっていない段階で、そういう事を言われるのには若干の違和感があるんですけどねぇ・・・。
放射線治療10回目(と「ヒルドイド」の美容目的利用について)
2017年12月12日(火)晴れ。
今日は午前10時から皮膚科、11時から放射線腫瘍科の予定です。
総合受付で受診票を受け取り、まずは皮膚科へ向かいました。
皮膚科で受付を済ませ、待合で待ちますが、いつまで経っても名前を呼ばれません。
次の予定もありますので、10時45分頃、受付の方に「あと何人ですか?」と聞いてみると、あと3人だとの事。
「11時から放射線腫瘍科で治療があるんですが、どうすれば良いですか?」
と聞くと「確認しますので、少々お待ち下さい」と言われて待たされた挙げ句「先に放射線腫瘍科に行って下さい」と言われます。
あのですね、前回、皮膚科を受診した際に今日の予約を入れた訳ですが、その時には既に今日の11時に放射線腫瘍科の予定が入っている事は分かっていた筈です。
「じゃあ何の為に10時に呼びつけたんですか?」と言う言葉が喉元まで出かかりましたが、受付の方に罪があるという訳ではありませんので、何とか我慢して放射線腫瘍科へ向かいました。
今日の技師の方は男性2人と女性1人です。
こちらは時間通りに進みますし、全てがスムーズですし、以前の記事にも同様の事を書きましたが、本当に他の診療科の方々には見習って欲しいものです。
放射線照射終了後、再び皮膚科へ向かいます。
そこでも更に30分ほど待たされた後、ようやく名前を呼ばれて診察室へ。
前回受診した時に比べると少しはマシになっていますが、湿疹等の状態は相変わらずといったところです。
今回はヒルドイドの軟膏とローションに加え、抗生物質(ロキシスロマイシン)を一週間分処方されました。
担当医に
「ヒルドイドがすぐに無くなってしまうので、少し多目に出して欲しいんですが」
と伝えますが
「うーん、ヒルドイドは例の問題があって、今、多く出すのは無理なんですよねぇ」
と言われます。
???
「例の問題」とは何ですかね?
妻に聞いたり、自分でも調べてみたところ、とんでもない事が分かりました。
どうやら、一部の女性誌でヒルドイドの「美容効果」が紹介された事が美容系のサイトやSNS等で拡散され、病気でも何でもない連中がヒルドイド欲しさに皮膚科に押し寄せたのだとか。
ネット上では「何も疾病が無くても、こう言えばヒルドイドを処方して貰えますよ」という(何と信じられない事に医師による)指南まで紹介されているというのですから、本当にあきれた話です。
美容目的でのヒルドイドの処方に年間100億円近くの公費が使われているという試算もあるようで、この事態を重く見た厚生労働省がヒルドイドの処方量制限や保険適用除外まで検討し始めたとの事。
このような事態が本当なのであれば大問題です。
僕程度の肌トラブルならまだしも、本当に重篤な疾病を抱えていらっしゃる方々に対して必要な医薬品の処方量が制限されるなど、あってはならない事です。
勿論、健康保険の財政的な問題がある事は言うまでもありません。
健常者であるにもかかわらず、そんなにヒルドイドが使いたいのであれば、ヒルドイドの薬効成分である「ヘパリン類似物質」の含有量がヒルドイドと同じで、総費用も大して変わらない製品(例えばグラクソ・スミスクラインの「HPクリーム」など)がある訳ですから、それを買えば良いだけの事なのです。
そんな事、ちょっと調べれば、すぐに分かる筈なんですが・・・それだけ「自分さえ良ければ良い」とか「困っている人に対して関心が無い」連中が増えていると言う事なんでしょうか。
僕が言うのもなんですが「自分では何も考えたり工夫したり出来ない」ような連中も増えているのかも知れませんね。
【注】
この記事をブログに掲載する時点(2018年2月13日)では、がん患者の団体などが「抗がん剤治療の副作用の緩和に必要」などと厚生労働省に対して働きかけた事もあり、ヒルドイドの処方量の制限については見送られています。
が、だからと言って、ヒルドイドを美容目的で使おうとするふざけた連中が許される訳では無い事は言うまでもありません。