無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

確定診断までの経緯その⑤ S病院のクリニックへ(そして穿刺技術について思う事)

J病院での一連の出来事から、別の病院への鞍替えを決意しました。

とは言え、一体どこにするべきなのか見当もつきません。

 

そもそも急性期病院としてはS病院に行くつもりだった訳ですが、紹介状も無い状態で行くのはちょっと気がひけます。

だからと言って、紹介状を貰うために例のクリニックに再度行く気にもなれません。

 

どうしたものかと思っていたんですが、少し前に別の検査で行った事のあるS病院のクリニックが普通に外来を受け付けている事を妻が調べてくれました。

こはちょっと「クリニック」とは言えない感じの医療機関で、いきなり電話をかけたり直接行ったりしても診察をしてくれるような所だとは思っていませんでした。

と言うのも、以前そのクリニックに行ったのはS病院からの指示だったからです。

 

実は昨年の夏に受けた会社の健康診断で肺に異常が指摘されました。

そこで、健康診断を受けた医療機関にS病院宛の紹介状を書いて貰ったのですが、診察をしてくれたS病院の医師から、このクリニックでCT検査を受けるように指示をされたのです。

 

もちろんS病院でもCT検査を受ける事は出来るのですが、その時は1ヶ月以上も先まで予約が一杯だった為「このクリニックに行った方が早く検査を受けられるから」という理由でした。

つまりCT検査装置(正確に言えばPET-CT検査装置)を持っているクリニックである訳で、ちょっと普通ではありません。

 

ともかく、そのクリニックで予約を取り、2日後の31日に診察をしてもらう事になりました。

 

診察当日、まずは担当の医師にこれまでの経緯を説明します。

その後、触診をした医師は「うーん、何で形成外科だったんですかねぇ・・・」と言いながら顔をしかめました。

 

その医師によれば、僕の場合のファーストチョイスは血液内科で、セカンドチョイスとしては耳鼻咽喉科だろうという話でした。

形成外科という選択は「無くはない」という程度だとの事。

また、J病院で血液検査が行なわれていないのは「理解に苦しむ」レベルだそうです。

 

まぁ医師も色々ですし、それぞれ主張もあるとは思いますので、何をもって「正しい」とするかを僕が言うつもりはありません。

ただ、納得した上で検査や治療を受けるのは患者である僕の権利です。

 

「では、このあと採血室へ行って下さい。次回その結果を見てみます。それからエコー検査を行ないたいので、予約を入れておきましょう」

 

こういう言い方は変かもしれませんが、全体的に「そうそう、こうでなくっちゃ」という感じの診察で、僕としては少なくともJ病院よりもこのクリニックの方を支持したいと思います。

 

採血室へ行くと、何と(ちょっと記憶が曖昧ですが)8本も採血するとの事。

まぁ恐らく5mlとか10mlとかの採血管で8本ですから大した量じゃないのかも知れませんが、普通の健康診断の時は3本くらいだった気がするんで少し驚きました。

 

それにしても、採血とか留置針の穿刺には本当に技術の差が出ると思います。

この記事を書いている時点(2017712日)で僕は既に相当な回数の静脈穿刺を受けているのですが、針を刺す人によって感じる痛みの差が非常に大きいです。

ちなみに、この日に採血をして頂いた方は針が刺された事がほぼ分からないほどの腕前をお持ちでした。

 

「採血、上手いですね」

 

僕がそう言うと、看護師の方は「そんな事ないですよ。普通です」と謙遜されてましたが、こういう技術はもっと評価されてしかるべきだと思います。

 

医療業界では「患者のQOL」とか「低侵襲」といった言葉がよく聞かれます。

これらは主に大きな手術や治療に関して論じられる事が多いと思うのですが、採血時を含む静脈穿刺に対しても同じように考えなければならないと思います。

実は静脈穿刺時に感じる患者のストレスは、回数が多いだけに割と馬鹿になりません。 

 

飲食店の場合、ミシュランガイドに代表される評価機関が与える「星」とか、ビール会社による「達人の店」などの認定制度がありますが、穿刺技術に対しても同じようなものがあっても良いのではないかと思います。

例えば「静脈穿刺マイスター制度」みたいなものを設けて星を与えるとか「注射の上手な看護師さんがいる病院」みたいな認定証を発行するとか。

 

ふざけていると思われるかも知れませんが、僕としては、ちゃんと技術に注目して、もっと評価して欲しいと思っている訳なんです、本当に。

そしてそういうものがあれば、僕なら医療機関を選ぶ際の目安にしますし、同じように考える患者さんも沢山いらっしゃるんじゃないかなと思うんですけどね。

 

さて、その日の帰宅後、今日の診療明細書の内容を確認してみたところ、血液検査の中に「sIL-2R」という項目が入っていました。

この項目は悪性リンパ腫が疑われる場合に検査される事が多いようです。

 

もちろんこれだけで断定的な事は言えないのですが、まぁ担当医としては悪性リンパ腫を疑っているという事なんでしょうね、きっと。