慶應日吉キャンパスの銀杏並木で葉っぱポーン!
2017年11月25日(土)晴れ。
この日、慶應義塾大学日吉キャンパスに1年ぶりに向かいました。
この時期、日吉の銀杏並木は見事なまでに黄金色に染まって非常に美しく、毎年、家族で遊びに来ています。
昨年、ここに来た時、娘は沢山の黄色い落ち葉を見ると、両手一杯に拾い上げ
「葉っぱポーン!」
と言いながら、何度も何度も空へ向かって放り投げ続けました。
妻と私も一緒になって落ち葉を放り投げると、頭上から黄金色の葉っぱが降り注ぐ光景を美しくて楽しいと感じたのか、娘が「うわぁー」と言いながら目を細め、満面の笑みを浮かべていたのを思い出します。
その時の事が余程楽しかったのか、娘は今年、家の近所の銀杏の葉っぱが黄色く色付いて来たのを見て
「葉っぱポーンしに行きたい」
と自ら言い出しました。
ようやく、1年前の事をハッキリと覚えていられるようになったんですね。
自宅から1時間弱ほど車を走らせ、13時過ぎに到着。
まずは学生食堂で腹ごしらえをしましょう。
去年も一昨年もそうだったんですが、妻と娘はハヤシライスとコロッケの乗ったプレートを一緒に食べます。
僕はラーメンを食べる事が多いんですが、今日は何故かラーメンコーナーがお休みだったので、鳥の唐揚げが入った辛いクッパにしました。
このクッパは、辛いカップラーメンみたいなスープがかけられた、ゆで野菜と唐揚げ入りのご飯です。
うーん、これは何と言うか、なかなかに「学食ならでは」の食べ物で、ちょっと笑っちゃいました。
食後、購買部を覗きに行った妻は、慶應オリジナルパッケージのミントタブレットを見つけると「これカワイイね」と言って購入。
僕も初めて見ましたが、全体的にマットな質感で、紺地に金の校章が同調エンボスになっており、確かにデザインは良いですね。
味はイマイチでしたが。
銀杏並木に戻ると、娘は一心不乱に「葉っぱポーン!」を楽しみます。
僕が学生の頃から(そして恐らくそれ以前から)そうなんですが、毎年この時期の日吉キャンパスには、同じように落ち葉を空に放り投げて遊んでいる子供達が沢山居ます。
うちの娘も、他の子供達も、本当に楽しそうですね。
昨年来た時、何やら大学生の陸上競技会のような物が開催されていたんですが、今年も(恐らく)同じ競技会をやっている時に来たようです。
後で調べて分かったんですが、これは毎年開催されている10,000mの記録挑戦競技会らしいですね。
黄金色に染まった銀杏並木で子供達が落ち葉を放り投げている傍ら、陸上選手がアップを繰り返している光景は、何故だかちょっとお祭りみたいで、賑やかな雰囲気。
天気も良くて、とても気持ちが良いです。
1時間ほど「葉っぱポーン!」や落ち葉拾いを楽しんだ後、喉が渇いたので、飲み物を飲みながら陸上競技を眺め、キャンパス内を少し散歩してから帰りました。
うん、今年も楽しかったです。
来年もまた来ようね。
帰り道、たまたま慶應の三田キャンパスの前を通ったんですが、こちらも何だかすごい人混みです。
何事かと思って妻にスマホで調べて貰うと、どうやら三田祭(学園祭)をやっているようですね。
妻が「行ってみたい」と言いますが、娘は疲れてグッスリと眠ってしまっています。
まぁ、明日まで開催しているようですので、もし余裕があれば、明日、行ってみる事にしましょう。
余談ですが、慶応日吉キャンパスの銀杏並木は、今日のように黄金色に染まった秋の景色が一番有名だとは思います。
しかし、実は、もっと良い景色があります。
もう少し寒くなり、葉っぱが落ち切ってしまった頃、良く晴れた夜中に来ると、天に向かって鋭く伸びた銀杏の枝が続く並木の先、闇夜に白く浮かび上がる日吉記念館の上に月が静かに佇む光景が見られます。
個人的には、凛とした空気の中で眺めるこちらの景色の方が、荘厳で静謐な感じがして、オススメですね。
調べてみた所、直近では2018年1月7日(日)の午前0時頃が良さそうです。
ただ、今年の場合、日吉記念館が改修工事中ですので、画的には少し残念な事になるかも知れません。
それでも、かなり美しい光景である事に間違いはないと思います。
もし、見に行く事が出来る方がいらっしゃれば、是非。
放射線腫瘍科でCT撮影とマスク作製
2017年11月24日(金)曇り。
今日は放射線腫瘍科でCT撮影と頭頸部固定用マスクの作製を行ないます。
放射線腫瘍科で受付を行なうと、すぐにCT撮影を行なう部屋へと案内されます。
やはり今回も待ち時間は極端に短いですね。
「治療計画室」と書かれた部屋に入ると、技師の方から、上半身裸になって装置に横になるように言われます。
普通の(?)CT撮影装置の場合、身体を横たえる台にはクッションが敷いてあるんですが、ここの装置の台はアクリルか何かの樹脂で出来た黒い平板で、クッションが全くありません。
技師からは「ちょっと寝づらくて申し訳ないんですが」と何度も言われます。
恐らく、この装置は、治療用の放射線を照射する位置を決定する為の厳密な撮影や測定を行なう事を目的としているのだと思います。
測定はX軸・Y軸・Z軸と言った3次元で行なうのでしょうから、クッションを敷いていると、身体が沈んだりする事で測定値が不正確になる為、敷いていないのではないでしょうか。
台に横になると、天井からレーザーマーカーが照射されている事が分かります。
多分、身体に赤い線が格子状に引かれてるんでしょうね。
技師の方がマーカーで(恐らく)レーザーの線に沿ってマーキングを行ない、その後、最初のCT撮影が行われます。
撮影自体はすぐに終わり、次に、マスクを作成する事に。
台の上でしばらく寝たまま待っていると
「これから温かいメッシュをお顔に被せますので、熱かったり苦しかったりしたら仰って下さいね」
と言われます。
蒸しタオル程度の熱さに温められたクリーム色の樹脂製のメッシュを顔から鎖骨の下辺りまで被せられ、下に向かって両側から一気に引っ張られます。
メッシュが伸びて、身体にフィットしているのが分かりますが、更に数人掛かりで、よりピッタリと身体に沿うように細部を伸ばされました。
鼻の周りには大きな穴が空いており、息苦しくはありません。
この状態で5~6分位じっとしていると、メッシュが冷えて固まり、無事にマスクの完成となります。
一度マスクが外され、技師がマスクの状態を確認します。
その後、改めてマスクが装着され、マスクと身体の両方にマーカーで位置が書き込まれて行きます。
マーキングが終了すると、そのまま再度CTを撮影。
撮影が終わると、本日の作業(?)は終了のようです。
マスクを外された後、身体に書いたマーキングが落ちにくくなるように保護スプレーのような物をかけられます。
技師の方からは「お風呂に入る際は、あまりゴシゴシこすらないようにして下さい」と言われました。
放射線腫瘍科を出て、会計へ向かいます。
本日の金額は4,950円也。
ん?安くないですか?
これは過去の経験上、造影剤無しのCT撮影の値段とほぼ同じじゃないかと思います。
明細を確認すると、やはりマスク作成の代金が入っていませんね。
後日請求なんでしょうか?
尚、会計の方から
「今後、放射線治療が始まると、毎日通院する事になりますので、支払いを1週間ごとにまとめて行なっても良いですが、どうしますか?」
と聞かれます。
確かに、毎日会計に並ぶのは面倒臭いですね。
放射線治療の最終日が12月19日(火)の予定なので、毎週火曜の支払いにしてもらい、病院を後にしました。
初回の照射は、予定通り11月29日(水)、4日後です。
放射線治療って、どんな感じなんでしょうね。
不思議な事に、何だか少しワクワクしている自分に気が付きました。
何と言うか「ハイテク感」とか「専門技術感」がある為でしょうか。
そう言うの、割と好きと言うか、興味があるんですよね。
僕なんかとは違って何十回も治療をされる方や、放射線治療の副作用に苦しまれている方が沢山いらっしゃる事は理解しているつもりですので、そういう方々に対しては、不謹慎な発言なのかも知れません。
もしお気に障られた方がいらっしゃいましたら、他意はございません事をご理解頂けますと幸いです。
いよいよ(?)放射線腫瘍科へ
2017年11月14日(火)曇り。
今日は、ちょっと肌寒く感じる気候ですね。
この日は、放射線腫瘍科での初回の診療日です。
事前に聞いていた話では、まず初回は治療計画等についての説明を受け、今後の治療スケジュールを決める事になっています。
まずは総合受付に行って受診票を受け取り、放射線腫瘍科のある地下へ向かいました。
放射線腫瘍科の受付を済ませて少し待っていると、すぐに名前を呼ばれて診察室へ。
8月に一度来た時にも感じましたが、放射線腫瘍科は他の診療科と違って待ち時間が少ないかも知れません。
診察室へ入ると、担当の医師から、まずは以下の諸点について説明を受けます。
・(僕に対して)なぜ放射線治療を行なうのかについて
・放射線治療の仕組みについて
・放射線治療に使用する装置(リニアック)について
・リニアックに身体を固定するマスクについて
この辺りの事に関しては事前に自分でも調べていたんですが、説明内容に若干不正確と言うか、ちょっと語弊がある部分があると感じました。
詳述は避けますが、何と言うか、放射線治療に対する知識を持たない患者さんが「なぜ放射線を当てると病気が治るのか」をイメージし易いように、厳密な事実をねじ曲げている感じです。
まぁ、全くの嘘と言う訳でもありませんし、そういう説明の仕方の方が分かりやすい(あるいは患者が納得しやすい)のだとは思いますので、特段、問題視する必要は無いのかも知れませんが。
ちなみに血液内科では、抗がん剤や治療の仕組み等に関して、このレベルの説明すらされませんでした。
それだけ「放射線」という物に対して、病院(あるいは患者)がナーバスだという事なんでしょうか。
それとも、むしろ逆で、抗がん剤についてはセンシティブな部分があるので下手な説明は一切しない方針なのか・・・・・うーん、良く分かりません。
個人的には、放射線よりも抗がん剤についての方が、ちゃんとした説明を受けたいですけどね。
その後、PC画面上に先日撮影したPET-CTの画像を表示し、照射範囲や照射方向等について説明を受けます。
範囲としては、左耳の下辺りから左鎖骨付近にかけて、前後2方向(厳密には4方向)から照射する予定だそうです。
また、当初の照射回数は10回(20Gy)を予定していたらしいのですが、その後、治療の経緯等を再検討した結果、15回(30Gy)に変更したとの事。
一応、何故変更したのかについても聞いてみましたが、あまり明確な回答は無く、大雑把に言えば「念の為」と言う事のようです。
尚、今回の放射線治療で予想される副作用としては以下のような症状があるそうです。
・口内炎や口腔粘膜の荒れ
・耳下腺の機能低下(唾液の分泌不良による口内のねばつきや細菌繁殖の可能性)
・味覚障害
・放射線性皮膚炎(変色、ヒリつき、痒み、乾燥等)
・襟足とヒゲの脱毛
更に、場合によっては食欲の低下や疲れやすさ、眠気などがあるかもしれないとの事。
とは言え、今回は左側のみの照射である事と、総線量としても30Gyなので、それほど重篤な副作用にはならないだろうと言われました。
30Gyという線量は放射線治療としては少ない方ですが、それでも首の両側に照射するとなると耳下腺(唾液分泌)と甲状腺(ホルモン分泌)への影響が大きくなるようで、その後の生活に支障が出たり、影響が長引くのだそうです。
8月の段階で抗がん剤治療を切り上げて放射線治療に踏み切る場合、首の両側に放射線を当てざるを得ないという話だったので、まぁ、その点に関しては抗がん剤を追加した事は良かったのかも知れません。
最後に、今後の治療スケジュールを決めて行きますが、何だかのんびりしてますね。
まずは10日後の11月24日に単純CTを撮影し、詳細な照射位置を決定。
また、その際に、治療時に着用するマスクを作製するとの事です。
実際の照射は11月29日からで、基本的に土日・祝日を除き、毎日照射を行ないます。
照射回数は15回(日)ですから、装置のトラブル等、不足の事態が無ければ、12月19日に終了する予定となりました。
いよいよ、治療は新たなステージへ。
果たして、どんな出来事が待っているんでしょうか。
今度はぎっくり腰ですか・・・
2017年11月11日(土)曇り。
数日前から腰の辺りに違和感がありました。
ちょっと痛いと言うか、筋肉痛に近い感じもしますが、厳密に言うと、筋肉痛とは少し違った感覚でした。
そして、この日、朝起きると、腰にあまり上手く力が入らず、油断をすると「腰が抜けそう」な感じがあります。
これは、噂に聞く「ぎっくり腰」寸前の状態なのかも知れません。
「ぎっくり腰」になると本当に立ち上がれなくなると聞きますが、幸い、何とか立ったり歩いたりは出来ます。
ただ、これはかなり危険な感じがしますね。
こういう時、どこで診てもらうべきなのかは良く知りません。
主担当医に相談し、しかるべき診療科を紹介して貰いたい所ですが、あいにく今日は土曜日で休診です。
恐らく整形外科かと思い、近所の整形外科をネットで探してみますが、今日診察してくれる良さそうな所は見当たりません。
うーん、だとしたら、整骨院に行くしかないですかね・・・。
過去の体験から、僕は整骨院にはあまり良いイメージを持っていません。
正直に言って、気は進みませんが、月曜まで待っているのは危険な気がしましたので、とりあえず近所の整骨院を検索してみます。
ホームページ等を見て、何となく候補を3軒ほどに絞りましたが、整骨院の善し悪しの基準が分かりません。
最終的に、その中で一番家に近い所を選択しました。
電話をして予約を入れ、何とか歩いて向かいます。
整骨院に着くと、まずは問診がありました。
その後、ベッドに横になり、身体の各部を動かしたり、指で押したりして、状態をチェックされます。
診察(?)の結果、担当してくれた柔道整復師によれば、僕は「立ち上がれない状態になる寸前」だとの事。
原因としては、腰そのものと言うより、後背筋と大臀筋、大腿筋等、主に後ろ側の筋肉が弱っている事による「身体のバランスの悪化」が影響しているという見立てです。
自分の頭の中では身体の動かし方に何の問題も無い筈が、実際には筋力の低下によって自分のイメージ通りに身体が機能しておらず、結果として腰に負担がかかっててしまう典型的な例だと言われます。
急性期病院の近くという場所柄か、やはり病気や治療の影響による同様の事例が割と良くあるのだそうです。
治療計画としては、まずは身体の後ろ側の筋肉の不要な強張りを緩め、下半身の関節の可動域を広げながら、身体のバランスを整えるとの事。
5〜6日の間、1回30分程度の施術を毎日行なって問題の無い状態に持って行き、その後は様子を見て、残りの施術内容を決めるそうです。
尚、治療費は、僕の症例は保険適用で、初回は2,000円、2回目以降は600円。
仮に保険適用外の施述を行なう事になれば、料金は別途必要との事です。
病気の疑いが出た2月頭から、それまで毎日やっていたストレッチも、週2〜3回程度の軽い運動も全くやっていませんでした。
それに加えて、抗がん剤の影響もあり、本当に筋力も落ち、柔軟性も失われたと感じています。
また、その影響だと思うのですが、最近「肩こり」の辛さが分かるようになりました。
これまで僕は「肩がこる」という感覚とは無縁の人間でした。
ところが、最近では、その感覚が分かるどころか、このまま行くと、肩こりのひどい人達が口を揃えて言うように、頭痛にまで発展しそうな感じがしています。
この腰痛が治ったら、ストレッチや運動を再開しないといけませんね。
ただ、これから始まる放射線治療との兼ね合いもあると思いますので、担当医と相談しながら、身体機能を回復して行こうと思います。
抗がん剤の直接的な影響が落ち着いたと思ったら、今度は腰痛・・・。
放射線治療にも副作用は当然あるでしょうし、この先も、しばらくは色々とトラブルが続くんでしょうね・・・。
PET-CTの結果
2017年11月8日(水)曇り。
しばらくスッキリと晴れた日が続いていましたが、今日は曇り空です。
気温も最近の中では少し低目でしょうか。
この日は、先日のPET-CTの結果と今後の治療方針を聞きに行く日です。
朝、妻と娘と共に、病院へと向かいました。
総合受付で受診票を確認すると、血液検査が入っていますので、まずは採血室へ。
採血終了後、血液内科に向かいますが、例によって、結果が出るまで1時間ほど待たされます。
診察室へ入ると、主担当医に最近の体調を簡単に聞かれた後
「それで、今日はですね、先日のPET-CTの結果について・・・」
と、すぐに本題へ。
これは、前回とは流れが違いますね。
悪くない結果である予感がします。
主担当医は、PCに頚部リンパ節、鎖骨上窩リンパ節、縦隔、肺等の輪切りの画像を次々に表示し、各部の状態を説明して行きます。
そして、結果としては・・・・・
「CMR(異常集積の完全消失)」
・・・・・悪性リンパ腫が、消えました。
少なくとも、PET-CT上は。
血液検査の数値も概ね問題無く、免疫もかなり戻って来ているようです。
感染症や食事等に関しても、もうそれほど神経質になる必要は無いだろうとの事。
・・・・・とにかく・・・・・ホッとしました・・・・・。
勿論、まだ治療は続きますし、今回の結果は、あくまでもPET-CT上で集積反応が見られないというだけの話です。
それでも、一段落ではありますね・・・・・。
妻や私と主担当医のやりとりを横で聞いていた娘が
「おととはオンコロジーセンターを卒業したの?」
と聞きます。
これには医師も驚いたようで
「えー!そうだよ。良く分かるね。すごいなぁ」と言うと、娘は
「あー、良かった。じゃあ、もうデカドロンもイメンドも飲まなくて良いねー」と。
これを聞くと、医師は
「え・・・あの、娘さん、4歳でしたっけ?薬の名前を覚えてるんですか?」
と、さすがに少し不気味に感じている様子。
娘は何故か薬に対して非常に興味を示し、自分の分は勿論、僕や妻に処方された薬の名前も全て覚えています。
食後には、いそいそと薬を取り出して僕に渡してくれるんですが、何故そんなに薬の事が好きなのかは本当に謎ですね。
その事と、娘が最近
「がんの先生になるんだー」と言っている事を主担当医に伝えると
「えー!本当?いやぁ、将来有望だなぁ。頑張ってね!」と、非常に嬉しそうです。
余談が過ぎましたね。
さて、今後の治療としては、晴れて(?)放射線治療に移行します。
主担当医からは、放射線腫瘍科で今後の手続きをして帰るように言われました。
診察室を出た後、放射線腫瘍科の受付に行き、診療の予約を行います。
前回、放射線腫瘍科に来たのはお盆の頃でしたから、およそ3ヶ月ぶりですね。
その時の担当医は副医長の方でしたが、どうやら今後は医長が担当する事になったようです。
うーん、担当医って、どうやって決められているんでしょうか?
いずれ頃合いを見て、聞いてみたいと思います。
放射線腫瘍科の初回の診察は6日後の11月14日。
受診するのに一週間もかかるというのは意外ですね。
受付の方曰く「結構、混み合ってまして」との事でしたが、紹介状も無く飛び込みで来たという訳でも無いのに、そんなに時間がかかるものなんでしょうか?
病院を出て、3人で手をつなぎながら帰ります。
妻と娘は「良かったねー」と何度も言いながら、とても楽しそう。
二人とも、本当に、ありがとうございます。
放射線治療も初めての事ですし、この先に何が待っているのかは分かりませんが、君達のおかげで頑張る事が出来そうです。
娘が初めてピーマンを食べた日
2017年11月5日(日)晴れ。
この日は趣味車のディーラーに用事があり、麻布方面へ向かいます。
しかしトランプ大統領の来日で、都心は警官だらけですね。
約束は午後1時なので、その前に西麻布のお蕎麦屋さんで昼食をとる事にしました。
このお蕎麦屋さんに伺うのは本当に久し振りです。
もう10年以上前の話ですが、僕はしばらく西麻布に住んでいた事があります。
その当時は、創業者でもバイトでも、日々の仕事の内容に大差はありません。
僕も皆と同じ作業を行なっており、当然の事ながら、夜勤もこなしていました。
勤務形態としては、6勤2休を1サイクルとし、昼勤と夜勤が1サイクル毎に入れ替わるという変則勤務です。
で、夜勤明けで「これから休日」という日が平日だった場合、僕には2つの王道パターンがありました。
1:西麻布の交差点にほど近い場所にあるお寿司屋さん(厳密に言えば魚屋さんがやっているご飯屋さん)で、ビールを飲みながら魚介の丼物(三色丼か二色丼)を食べて、ぐっすり眠る。
2:冒頭で触れたお蕎麦屋さんで、ビールを飲みながら天ぷら付きのもり蕎麦を食べて、ぐっすり眠る。
まぁ、3回に1回位は、1と2をハシゴしていましたが。
西麻布から引っ越した後、どちらの店にもたまに来てはいたんですが、最近はすっかりご無沙汰で、お蕎麦屋さんは7〜8年ぶり位ですかね。
店に入ると、店のしつらえやメニューはもとより、雰囲気や客層も、基本的には何も変わっていないようです。
以前と同じく、常連さんとおぼしき人達で、ほぼ満席ですね。
店員さんが注文を取りに来たので、いつも食べていた「天付き二色(通常の細打ち蕎麦と挽きぐるみで太打ちの田舎蕎麦という2種類のもり蕎麦と天ぷらがセットになったもの)」を2人前とビールを注文します。
久し振りに食べましたが、やはり、なかなか美味しいです。
妻も気に入ったようですし、娘も実によく食べて、良かったですね。
食後、趣味車のディーラーへ行き、用事を済ませます。
あまり気が進まない上に時間の掛かる用事でしたが、娘は相変わらずディーラーの中を走り回って楽しそうにしてましたので、まぁ良しとしましょう。
さて、ディーラーを後にし、いつものスーパーへ向かいます。
僕としては、今日は無性にピーマンが食べたくて、夕食は青椒肉絲にしました。
我が家の青椒肉絲のレシピは少し変わっていると思いますが、無類の青椒肉絲好きを自認する僕が試行錯誤の上で導き出したレシピで、我ながらオススメです。
【ソース ※全て混ぜ合わせる】
・醤油:大さじ2
・酒:大さじ2
・オイスターソース:大さじ2
・みりん:大さじ1
・砂糖:少々
・創味シャンタン(ウェイパーや鶏ガラスープの素等でも可):大さじ1
・ニンニクのすりおろし:お好みで半片〜1片
・ショウガのすりおろし:お好みで半片〜1片
【材料】
・豚ロース肉:200g(生姜焼き用)
・ピーマン:1袋(中5〜6個)
・竹の子の水煮:1袋(細切り)
【作り方】
1:豚ロース肉を細切りにし、軽く塩・こしょうをして片栗粉をまぶす。
2:中火で熱したフライパンに油を引き、豚肉表面の片栗粉がカラカラの状態になるまで炒める。
3:2にザルで水を切った竹の子の水煮を加え、軽く火を通す。
4:3の火を強火にし、種を取ったピーマンの細切りを加え、15秒ほど手早く火を通す。
5:4にソースを加えて、すぐに火を止め、具材に馴染ませたら完成。
うちの娘は緑の野菜を全くと言って良いほど食べないので、普段は青椒肉絲が食卓に上がる事はありません。
が、今日は僕が「そんなにピーマンが嫌なら肉だけ選り分ければ良いから」と、妻に無理を言って作ってもらいました。
ところが、いざ作ってみたところ、娘は肉だけではなく、ピーマンをモリモリと食べ始めます。
挙げ句の果てには「これ美味しい。明日も食べたい」と言い出す始末。
さすがに、これには驚きました。
もし、ピーマン嫌いのお子様がいらっしゃるのであれば、一度このレシピを試して頂ければと思います。
特に保証する訳ではありませんが、筋金入りの青野菜嫌いの娘が喜んで食べましたし、その後も、このレシピで作ったチンジャオースは食べ続けていますので。
まぁ、別にピーマンが食べられなくても特に問題は無いとは思いますが、食べられるのであれば、それに越した事は無いと思いますしね。
三度目のPET-CT
2017年11月4日(土)晴れ。
今日は抗がん剤の治療効果を評価する為、S病院のクリニックでPET-CTを撮影する事になっています。
しかしながら、実は前日の段階で舌と喉に痛みがあり、この状態では診断に影響が出るのではないかという危惧があります。
何しろ、以前の記事「病期確定までの経緯その②」でも書いた通り、PET-CTの撮影の際は「検査結果に影響する」という理由で、待っている間にスマホに触ったり本を読んだりするのすら禁止されているほどです。
まぁ、はっきり言って、ここまでの制限は過剰だとは思いますし、僕の危惧も杞憂なのかも知れません。
ただ、前回のPET-CT撮影の際に余計な(?)集積が出た為に、入院して気管支鏡生検を行ない、セカンドオピニオンを求め、抗がん剤治療が2クール追加されるという事態に発展し、結果として最悪の体調に陥った身としては、余計なノイズは入れたくない訳です。
で、本来であれば、昨日の段階で主担当医に連絡し、PET-CTを延期すべきかどうか相談したかったのですが、具合の悪い事に、昨日は祭日で連絡が付きませんでした。
また、撮影を延期するにしても、使用する放射性の薬剤(18F-FDG)の準備の都合上、前日の昼までにクリニックに連絡をする必要があったのですが、同様の理由により、それも出来ずという状況。
仕方が無いので、一応、出掛けられる準備を整えた上で、朝一番にクリニックに電話を入れ、状況を伝えます。
その際、電話口で対応して頂いた看護師さんの話は、概ね以下の様な内容でした。
「舌と喉に痛みがある状態が撮影結果に影響する事は否定出来ません。しかし、こちらとしては本院の指示無しに撮影を中止する事は出来ません。ただ、あなたが中止したいと言うのならば、こちらとしては止める方法がありません。どうしますか?」
僕としては、クリニックには撮影結果を診断する医師がいる筈なので、その判断を聞きたいのだと伝えたんですが、その看護師さんによれば、クリニックの医師でも、その判断は出来ないのだと言う事でした。
その上で
「本院は土曜日は休みですが、実は医師が院内に居る事も多いですし、院外に居ても連絡が付く可能性もありますので、本院に事情を話して医師に連絡を取ってみて下さい」
と言われます。
「どうせ連絡は付かないだろうな」とは思いつつも、本院の救急窓口に連絡し、事情を話します。
すると、救急の看護師さんが対応してくれて、意外な事に
「主担当医を探してみて、折り返し連絡します」
との事。
しばらく待ち、掛かって来た折り返しの電話によると、何と本当に主担当医が院内に居たようで
「その症状ならば診断に影響しないので撮影するように」
という指示が出たと伝えられます。
この時点で時間は10:30分。
撮影に間に合わせる為には10:50に到着しなければなりません。
家からクリニックまではさほど距離はありませんが、ギリギリ間に合うかどうかという時間です。
すぐにクリニックに電話をし
「少し遅れるかも知れませんが今から向かいます」
と伝え、急いで車で出掛けます。
土曜日で道路は空いてたので、何とか予定時間に間に合いました。
クリニックに到着すると、すぐに着替え、まずは血圧と体温を測定。
簡単な問診があった後、FDG投与用のラインを取ります。
今日の担当の看護師さんは、穿刺があまり上手ではありません・・・しばらく格闘するも、上手く行かず、結局やり直しに・・・非常に痛いです。
看護師さんが交代し、何とか無事にラインを確保。
その後、医師が来て、痛みを訴えている舌と喉の状態を確認されます。
簡単な診察の後
「撮影データは注意深く判断するので安心して下さい」
と言われました。
PET-CTの撮影自体は、いつも通り、3時間ほどで終了。
特に撮り直し等もありませんでした。
果たして、治療は上手く行ってるんでしょうか・・・今回は結果を聞くまで、落ち着かない日々が続きそうです。