無知の知菴 〜悪性リンパ腫罹患者の日常〜

結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫と診断され、経験した事、学んだ事、思う事。

確定診断までの経緯その⑬ 細胞診の結果を聞きにS病院へ

2017年4月28日(金)晴れ。

先日の細胞診の結果を聞きに、S病院へ向かいます。

 

半分は「はい、がんですね」と言われると思っています。

半分は「ただの炎症でしたよ」とか言われれば良いな、とも思っています。

 

細胞診というのは、あまり精度の高い診断では無いらしい、という事は分かっています。

が、僕の場合、リンパ節がそれなりに大きく腫れている事と、腫れているのが見つかってから、それなりに時間が経っている事から、今回は、ある程度は確度の高い診断が出るのではないか、と思っていました。

 

まずは耳鼻咽喉科へ。

名前を呼ばれ、診察室へ入ります。

 

「えーっとですね、まずは、先日行なった細胞診の結果なんですが、結果としてはですね・・・」

 

・・・・・

 

「5段階の中の、1(異常なし)でした」

 

・・・・・!

 

マジでか!?良かったー!!

 

と、僕が心の中で安堵した瞬間

 

「有り得ません!!!」

 

という医師の大きな声に、少しビックリしました。

・・・・・え?

 

医師は、明らかに不機嫌そうな顔をしながら、こんな検査結果は有り得ないのだという事を説明してくれます。

僕としては、非常に複雑な気分。

 

「とにかく生検をしないといけません。最短だと5月10日ですね。予約を入れておきましょう」

 

医師は、どんどん手続きを進めて行こうとします。

が、予定を確認すると、5月10日は既に予定が入っており、ちょっと都合が悪いです。

 

「あの、先生、その日はちょっと仕事で都合が悪いんで、もう少し後で良いですか?えーっと、例えば・・・」

 

と、別の候補日を選ぼうとしたところ

 

「仕事とか関係ありません。あなたの場合、一刻を争う可能性があります。生検は5月10日です」

 

と言われ、呆然。

 

更に、その直後、一字一句、間違い無く

 

「仕事と命と、どっちが大切ですか?」

 

と言われ、本当に驚きました。

 

まるでドラマみたいな台詞だったのにも驚きましたが、それより問題だと思うのは、この発言が、まだ何の結果も出ていないのにも拘わらず、まるで悪性腫瘍であると決めてかかっているかのように聞こえる事です。

 

これって、がんの告知に等しいんじゃないかなと思うんですが・・・この段階での、この発言って、病院的には大丈夫なんですかね?

 

まぁ、何れにせよ、病院としての見解は良く分かりました。

とりあえず、仕事は何とか調整するしかありません。

 

耳鼻咽喉科の診察室を出て、次は血液内科へ向かいます。

 

まずは主担当医に近況を報告。

体調的には、特に変化はありません。

 

その後、今回の細胞診の結果について、一通りの説明を受けました。

主担当医によれば、僕のように、明らかな腫脹があるケースで「クラスⅠ」という判定が出る事は、やはり非常に稀なのだとか。

 

さらに

 

「まぁ、細胞診っていうのは、ピンポイントに採取した細胞についてしか分かりませんからね。正直、精度は低いんですよ」

 

と前置きした上で

 

「きちんと病理診断しようとしたら、やっぱり生検するしかありません。こういう言い方はなんですが、まぁ、細胞診ってのは、言ってみれば、生検までの手順だと思って下さい」

 

との事。

 

何だかなぁ・・・

医療の「お作法」的な話なのかも知れませんが、結局、僕としては針の刺され損という事ですね。

 

それより問題なのは、時間の無駄だと言う事です。

無意味、とまでは言いませんが、この細胞診により、結局、2週間もロスした事になります。

 

最初から生検するつもりなんであれば、細胞診の段階で、生検の予約まで入れておくべきなんじゃないですかね?

だって「一刻を争う可能性がある」んですよね?

 

まぁ、生検となると、一応、手術ではありますんで、手続き上「とりあえず予約入れといて、必要無ければ後でキャンセル」とかいう訳には行かないのかも知れませんが。

 

釈然としないまま、職場へ。

今日は、これから徹夜作業です。

 

何だか、やり切れないぞ。