小林麻央さん逝去の報道で改めて思う事
2017年6月23日(金)晴れ。
湿度も低く、気持ちの良い天気です。
この日、小林麻央さん逝去の報道がありました。
僕は、小林麻央さんや、彼女の家族・親族の方々と面識があった訳でもありませんが、何と言うべきか、純粋に、お悔やみ申し上げます。
以前の記事「がん家系?」にも書きましたが、僕は父をがんで亡くした事を契機に、がんを「将来、自分の身に必ず起こる事」として捉えるようになりました。
ですから、がんに纏わる様々な情報には常にアンテナを張っている方だと思います。
その中でも、小林麻央さんの病気に関する一連の報道(や、職業柄得られた、公表されていない情報)には、考えさせられるものがあります。
と言うのも、小林麻央さんの件に関しては、ある意味「がん治療に纏わる諸問題」が凝縮されていると思うからです。
「がん治療に纏わる諸問題」には、文字通り、幾つもの問題があるのですが、その中でも特に大きいのは
「がんになった事を、いつ、誰に、どのように伝えるか」
だと思います。
この選択により、ある意味、本人の意思とは無関係に、その後の身辺状況が大きく変化して行く事になります。
それは往々にして、少なからず治療にも影響を与えてしまいますし、結果として、予後にも影響を及ぼすのではないかと推察されます。
小林麻央さんの件に関しては、100%の信頼がおける情報を得ていた訳ではありませんので、滅多な事は言えません。
が、彼女の社会的立場を考慮すれば
「がんになった事を、いつ、誰に、どのように伝えるか」
という問題に関しては、かなり難しい判断を迫られたのではないかと思います。
小林麻央さんの闘病の経緯等に関しては、様々な情報が公表されています。
そして、これに対し、色々な論調や言説が存在します。
それらに対して、僕は、このブログ上で、とやかく言うつもりはありません。
ただ、一つだけ言えるとすれば
「彼女の選択は理解出来る」
という事です。
繰り返しになりますが、色々な意見はあると思います。
しかしながら、結局のところ
「がんになった人(や近親者)にしか分からない事が沢山ある」
のです。
僕がよく言う言葉を使わせて頂くと
「どれだけ説明を尽くしたとしても、コーラを飲んだ事の無い人間にコーラの味を理解させる事は出来ない」
という事ですね。
勿論、僕も、彼女と同じ病気になった訳ではありません。
が、治療や生活において、似通った事、少なくとも「同種」と言って差し支えの無い経験はしています。
その上で「彼女の選択は理解出来る」と思う訳です。
ここで決して勘違いしてはならないのは、その選択が
「正しいかどうか」
また
「何を以て“正しい”とするか」
については、別の問題だという事です。
小林麻央さんの件に関しては、この点をキチンとわきまえていない論調や言説が多過ぎるように思います。
尚、これらの点も踏まえつつ、この記事を書いている時点(2017年8月)で、僕は自分が悪性リンパ腫になった事については「ほぼ非公開」です。
知っているのは、基本的に、会社の専務と、保険会社の人だけです。
やみくもに情報を絞ったり隠したりする事を是としている訳ではありませんが、この問題は、本当に慎重に判断した方が良いと思います。
うーん・・・今回の記事は、何と言うか、奥歯に物が挟まったような言い方しか出来ませんでした。